京都市の民泊は、住居専用地域が冬60日のみ、家主不在型は800m以内に現地対応管理者、袋路は5人以下と、全国で最も厳しい条例で運営されています。さらに2027年2月市会に向けた改正素案では、住専・工業地域のゼロ日規制と、既存施設も含む施設内常駐義務が示されました。代行会社選びの軸は「800m以内の拠点があるか」と「改正後の常駐にどう対応するか」の2つです。
京都市は全国で最も厳しい民泊条例を持ち、さらに2027年2月市会への条例改正案の提案に向けて素案が示されています。代行会社に求められる体制は「800m以内の現地対応管理者」から「施設内または隣接建物での常駐」へ変わる見込みで、選び方が根本から変わります。
| 項目 | 内容 | 代行会社に必要な体制 |
|---|---|---|
| 住居専用地域 | 家主不在型は1月15日正午〜3月16日正午のみ(60日)。家主居住型・認定京町家事業は除外 | 冬60日の営業で成立する価格設計。または居住型・京町家認定への転換提案 |
| 現地対応管理者 | 宿泊中、届出住宅のある建物内か、道のりでおおむね800m以内・10分以内に到着できる場所に駐在。深夜早朝の苦情対応、外国語対応、応急修繕 | 物件から800m以内の拠点と駐在要員。地場企業は「施設外玄関帳場」として月4万円前後で提供 |
| 避難通路(袋路) | 幅員1.5m未満は、1回の宿泊を5人以下の1グループに限定、管理者を同じ町内に置く | 町内単位の拠点 |
| 周辺住民への説明 | 届出の20日前までに計画概要を掲示し、近隣住民へ説明。説明会の求めに対応 | 説明資料の作成・立ち会い |
| 定期報告・処分 | 2か月ごとの報告。2026年に駆けつけ要件の形骸化を理由に5事業者へ初の行政処分(京都新聞社説) | 報告の代行と、駆けつけ記録の保存 |
| 宿泊税 | 2026年3月1日から1人1泊200円〜最高10,000円の5段階 | 税込み価格設計の提案力 |
| 項目 | 現行 | 素案 | 既存施設 |
|---|---|---|---|
| 住居専用地域・工業地域 | 住専は冬60日 | 家主居住型・不在型を問わず営業日数0日 | 既存には適用しない方針 |
| 常駐 | 800m以内に駐在 | 簡易宿所・届出住宅とも施設内または隣接建物での常駐。京町家も原則対象 | 猶予期間を設けたうえで既存にも適用を検討(「市内8割近くの施設が対象」との報道) |
| 袋路(1.5m未満) | 届出住宅は条件付きで可 | 届出住宅も簡易宿所と同様に立地規制 | 要確認 |
| 長屋の界壁 | 規定なし | 遮音性能の規定を新設 | 要確認 |
| 学校周辺 | 規制なし | 規制しない方針 | — |
今後の日程は、11月2日に第3回有識者会議、11月中に規制案のパブリックコメント、2027年2月市会に条例改正案の提案です。市は根拠として、厚生労働省の旅館業法FAQ改定(2026年6月12日)と観光庁の技術的助言(2026年7月15日)を挙げています。市の資料では、届出住宅の苦情の88%が「施設内に従業員が駐在していないこと」に起因するとされています。
施設外玄関帳場・800m駆けつけのエリアを公表している地場企業を中心に、京都市の実績を公開している会社を集めました。登録番号は近畿地方整備局の登録簿(令和8年9月11日現在)で照合。順位付けはしていません。
| 会社・サービス | 料金(公開情報) | 京都の拠点・エリア | 800m対応 | 管理業者登録 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|---|
| KYAKUDEN(客殿)当社 株式会社ADrim(東京) | 松10%/竹15%/梅20%(宿泊売上・税別)、初期費用0 | 京都は主要エリア外。松プランは遠隔対応可 | 800m拠点なし。地場企業との組み合わせをご提案 | 国土交通大臣(01)第F06301号 | 自社物件を運営。京都市の判定ツールを公開 |
| ことまる | 総売上の10%(メッセージ)/15%(お任せ)/20%(丸投げ・清掃別)。施設外玄関帳場 月40,000円、駆け付け要員 月15,000円(税別・公式) | 東山五条・河原町五条・京都駅八条口・五条大宮・丹波口・壬生 | 施設外玄関帳場・駆け付け要員を自社で運営 | 未確認 | 京都特化。リフォーム・旅館業申請支援。清掃は3DK 9,000円・4LDK 14,000円を公表 |
| 京都バケーションレンタル | 入金額の15%(完全成功報酬・公式) | 下京・中京・東山・南・上京区 | 施設外帳場(800m)、京町家800m以内使用人登録(下京・中京・南・東山) | 未確認(運営会社の推定はあるが未確認) | 自社所有物件の運営歴10年 |
| Exseed 株式会社Exseed(下京区) | 未確認 | 京都市内に複数の施設外玄関帳場 | 800m駆け付けに対応(比較サイト) | 国土交通大臣(01)第F03882号(登録簿) | 行政書士・設計士の紹介 |
| MATATABI 株式会社MATATABI(本店:下京区、事業所:伏見区) | 20%/10〜15%、初期35万円〜(比較サイト) | 京都・大阪 | 未確認 | 国土交通大臣(01)第F03598号(登録簿) | ツアー・飲食事業も運営 |
| Dent | 完全成果報酬(非公開) | 東京・大阪・京都 | 対面の鍵受け渡しに対応(比較サイト) | 国土交通大臣(01)第F04169号(登録簿) | 立ち上げから一括対応 |
| KYOTO PARTNERS | 未確認 | 京都市 | 未確認 | 未確認 | 市内で8〜9年以上の運営実績。一棟貸しから小規模ホテルまで |
| 京の町サポート | 未確認 | 京都(京町家) | 未確認 | 未確認 | 京町家のリフォームと運営代行 |
| ルークス(KYOBU-京舞-) | 未確認 | 京都(町家一棟貸し・ホテル) | 未確認 | 未確認 | 地元密着、管理業務を社内で完結 |
| Stay Buddy | 15〜20%未満(比較サイト) | 京都府ほか | 未確認 | 未確認 | 8言語、住宅宿泊仲介業 |
| 民泊管理バンク | 月19,800円〜 | 全国 | 800m駐在は別手配の可能性大 | 未確認 | 再委託型 |
出典:各社公式サイト、近畿地方整備局「住宅宿泊管理業者登録簿」(令和8年9月11日現在)、民泊管理バンク、ReINN「京都で委託可能な民泊運営代行会社16選」、日本総政ファンド「京都のおすすめ民泊運営代行会社5選」。「比較サイト掲載値」は公式サイトで確認できなかったもの。
2025年度末の市内宿泊施設は、旅館・ホテル641施設(42,554室)、簡易宿所(民泊相当)2,420施設(2,924室)、住宅宿泊事業1,216施設。客室数では民泊は7%程度ですが、2018〜2025年度の苦情の74%を占めます(市の有識者会議資料)。近隣住民調査では70%、市民調査では84%が規制強化を支持しており、規制は導入される前提で計画を立てるべきです。
| 物件タイプ | 民泊新法 | 簡易宿所(旅館業) | 素案が通った場合 | 向き不向き |
|---|---|---|---|---|
| 京町家(一棟) | 住専でも認定京町家事業なら期間制限の除外。それ以外は180日 | 用途地域が合えば通年。800m駐在が必要 | 京町家も原則として常駐義務の対象。住専の新規はゼロ日 | ○ 既存・住専外なら。宿泊税と常駐コストを要検証 |
| マンション一室 | 管理規約次第。住専なら1/15〜3/16のみ | 共同住宅での旅館業と住宅の混在は制限 | 常駐義務でコスト増 | △ 住専外・規約OKの物件に限る |
| 路地奥の長屋 | 1.5m未満は5人以下1組、同一町内に管理者 | 立地の制約が大きい | 届出住宅も立地規制、界壁の遮音規定 | × 新規は難しい。既存も遡及適用の有無を要確認 |
| 簡易宿所 | — | 通年営業可(住専・工業地域は用途上不可) | 施設内または隣接建物での常駐(既存も猶予後) | ○ 今後の主軸。無人運営モデルは終わる前提 |
京都市は当社の主要エリア(関東1都3県・熱海・北海道)の外です。現行の800m駐在も改正後の施設内常駐も物理的な拠点が必要なため、京都市の物件では現地対応を地場企業にお願いし、当社は松プラン(リスティング・価格運用・メッセージ対応・月次レポート)で数字の部分を担う組み合わせをご提案しています。宿泊税を含む単価設計や、京都から関東・北海道へ投資を広げたい方はフルでお手伝いできます。
京都の物件について無料相談を予約(30分・オンライン)→ 相談だけでも構いません。他社の見積を持ち込んでいただいても大丈夫です。
大手資格学校での宅建講師の経験あり。不動産・マンション管理・許認可・資金計画の4分野の国家資格・認定資格を横断し、民泊の届出から管理規約・近隣調整・収支設計までを一体で監修。
当社は国土交通大臣登録の住宅宿泊管理業者として自社物件を運営しています。記事の内容は公開情報と実務経験に基づき、法令・条例は各自治体の公式資料で確認しています。運営代行会社として利害関係があるため、他社との比較では順位付けを行わず、公開情報のみを同じ軸で掲載しています。