YouTubeはGoogleが提供する世界最大級の動画プラットフォームです。
NTTドコモ モバイル社会研究所が2021年6月に行った調査によると、国内の15〜79歳男女の96.9%がYouTubeというサービスを認知しており、65.8%が月1回以上利用しているとのことです。
スマートフォンの普及、5Gなどインターネットの進化によって動画視聴の習慣が圧倒的に広まってきた現代において、YouTube広告という広告媒体も、企業のプロモーション施策としてはとても重要になっています。
今回はそんなYouTube広告について解説します。
YouTube広告の特徴
YouTube広告の大きな特徴は以下の3つです。
ユーザー数が多い
YouTubeの国内の利用者数は約6,500万人です。
若い世代が視聴者層の中心ではありますが、昨今はビジネス系の動画も数多く投稿されていることから30代や40代、それ以上の年代の方も多く視聴しています。
テレビを見なくなり、代わりにYouTubeを見るようになったという方も大勢いるように、多くの方のエンタメの中心となっているのがYouTubeです。
幅広い層にアプローチできる広告媒体と言えるでしょう。
様々なターゲティング方法
YouTube広告はGoogle広告の1つのメニューで、様々な軸でターゲティングすることができます。
大きくはユーザー属性によるターゲティングと、配信先コンテンツによるターゲティングに分かれています。
前者は年齢・性別・子供の有無・関心事など特定のユーザー条件に当てはまる方に広告を配信するターゲティングで、後者は特定のチャンネルが再生された際などに広告を配信するターゲティングです。
音声も含めた動画としての訴求
当たり前とも言える特徴ですが、YouTube広告は動画をメインとする広告媒体です。
Facebook広告やInstagram広告、Twitter広告などSNSであれば大抵の媒体に動画広告のメニュー自体はあるのですが、それらのSNSはちょっとしたタイミングに開くことも多く、音声を消して(出せない状態で)見ることも多々あります。
一方YouTubeはもともと動画を見にきているプラットフォームなので、大半の方が音声も聞こえる状態で視聴しています。
そのため、YouTube広告においては音声までしっかり届けられる状態で動画を視聴してもらえることになります。
頭に残る音声・音楽など、耳からのアプローチが行えるSNS広告です。
配信形式
次に、YouTube広告内でもいくつかある広告の配信形式について紹介します。
TrueViewインストリーム広告
(動画広告フォーマットの概要 – Google 広告 ヘルプより引用)
おそらく最もポピュラーなのがこのTrueViewインストリーム広告です。
YouTubeの広告と聞いてパッとイメージする広告がこれで、動画を視聴しようとした際にその最初や途中に流れる動画広告です。
冒頭5秒間はスキップできないので必ず視聴する必要があり、その後スキップすることもできます。
TrueViewディスカバリー広告
(動画広告フォーマットの概要 – Google 広告 ヘルプより引用)
TrueViewディスカバリー広告は、動画視聴する際ではなく、動画の一覧ページに表示される広告メニューです。
そのため実際に動画が流れるのはクリックされたあとで、動画のサムネイルとタイトルが非常に重要になります。
バンパー広告
(動画広告フォーマットの概要 – Google 広告 ヘルプより引用)
バンパー広告も動画視聴の際に流れる広告です。こちらは動画の尺が6秒以内と決まっているのが特徴で、かなり短尺の動画広告です。
6秒なのでスキップはできません。
アウトストリーム広告
(動画広告フォーマットの概要 – Google 広告 ヘルプより引用)
アウトストリーム広告はYouTube内ではなく、YouTubeが提携しているWebサイトやアプリに動画広告を表示する広告メニューです。
マストヘッド広告
(動画広告フォーマットの概要 – Google 広告 ヘルプより引用)
マストヘッド広告はYouTubeのトップのファーストビューに大きく広告を表示するメニューです。
一気にサービス認知を向上させたい際などに最適です。
YouTube広告を配信する際のポイント
最後に、YouTube広告を配信する際のポイントを3つ紹介します。
YouTube広告のポイントはどの配信形式を選ぶかによって大きく異なるため、主な配信形式のポイントをそれぞれ紹介します。
最初の5秒
最もメジャーな配信形式であるTrueViewインストリーム広告は、最初の5秒が過ぎるまではスキップができず、必ず見てもらえることになるため、とにかくこの最初の5秒でどれだけ視聴者の心をつかめるかが勝負となります。
そもそも視聴者は別の動画を見るためにクリックしている状況で広告動画を目にするため、基本的にはスキップされるのが当然です。
ましてフリークエンシーの上限を定めておらず、毎回毎回同じ広告動画が再生されるとマイナスなイメージにさえなってしまうので注意が必要でしょう。
そんな中で興味を持ってもらうためには、強烈なインパクト、続きが気になる仕掛けなどを最初の5秒で工夫する必要があります。
どちらかというと尻上がりに盛り上がっていくテレビCMとはその点で大きく異なっており、テレビCMをそのままYouTubeに使用してもいまいちパフォーマンスが伸びないことも多いのは、こういった理由からです。
サムネイルとタイトル
TrueViewディスカバリー広告においては、動画一覧ページに表示される広告なので、サムネイルとタイトルの勝負です。
要は他のYouTuberの方々が投稿している動画とサムネイル/タイトルの勝負になる、というシンプルな構図で、他動画に劣らない目をひくサムネイル/タイトルをつけることができればクリックしてもらえるでしょう。
ターゲットユーザーが動画に求めるもの、欲しい情報を突き詰め、わかりやすいサムネイルとタイトルを作りましょう。
6秒で記憶に残る、アクションに移る
バンパー広告はスキップ不可の6秒の動画広告です。
スキップできない分ほぼ確実に見てもらえるというメリットはあるものの、6秒という非常に限られた尺の中でサービスを訴求しなければなりません。
6秒で伝えられることはせいぜい1つなので、この6秒間で何を最もユーザーに伝えたいかをシャープにしておきましょう。
そしてその1つのものができる限りユーザーに記憶してもらえるよう、映像・音声・テキストの訴求を洗練していきましょう。
まとめ
YouTube広告は今や国内の多くのユーザーにアプローチできる貴重な動画プラットフォームです。
多くのユーザーが集まるYouTubeには、その分YouTuberなど投稿者がアップする魅力的な動画がたくさんありますし、多くの企業がすでに動画広告を出稿しています。
中途半端な広告を配信しても、ユーザーの記憶に残るのは難しいですし、クオリティの低い動画を何回も表示させると逆にマイナスイメージになってしまうこともあります。
認知獲得やCV獲得などプロモーションの目的に合わせて適切な広告形式を選び、ユーザーの目を引く広告配信を行っていきましょう。