じゃらん収益マスター講座

【自社化】じゃらん依存から脱却・直予約へ

じゃらんの手数料は実質8〜10%と海外OTAより低め。それでもゼロではありません。そして、じゃらんで出会う国内客は、最も直予約に向いた層——言葉の壁がなく、リピートしやすいからです。

シリーズ最終回は、じゃらん運用の“出口”です。国内客ならではの自社化の意義と、進め方を解説します。

〜 目次 〜

  1. 手数料が低めでも自社化の意味はある
  2. 自社化の手段
  3. 規約の“線引き”を守る
  4. 直予約を増やす導線
  5. OTAと自社の“両輪”で回す
  6. まとめ

シリーズの締めくくりとして、どの媒体でも最後にたどり着くのが“自社化”です。OTAは新規のゲストと出会わせてくれる強力な装置ですが、出会ったゲストを自分の顧客に変えなければ、ずっと手数料を払い続けることになります。じゃらんは手数料が低めなぶん、この自社化を“じっくり育てる”のに向いています。

手数料が低めでも自社化の意味はある

「実質8〜10%なら自社化しなくても」と思うかもしれません。確かに緊急度は海外OTA(実効15〜30%)ほど高くない。しかし、じゃらんの国内客は直予約に最も向いた層でもあります。年間で見れば、その手数料も小さくありません。

FIG.1 — じゃらん集客から直予約へ
じゃらん予約(新規)実質8〜10%と低めだが、手数料はゼロではないリピーター化国内客は言葉の壁がなく再訪しやすい直予約(自社チャネル)手数料0円=まるごと利益

国内客は言葉の壁がなく再訪しやすい。直予約への発展がスムーズ。

POINT 理由は3つ。①言葉の壁がないのでLINEや電話での関係構築がスムーズ。②国内客はリピートしやすい(“定宿”を持ちたい層が多い)。③Pontaやじゃらん限定ポイント以上の“自社ならではの特典”を用意すれば、直予約に引き寄せられる。じゃらんは、直予約の“種”を最も蒔きやすい媒体の一つです。

数字で見ましょう。実質手数料9%・客単価2万円のゲストが月20組。その全てをじゃらんから直予約に移せたとすると、削減できる手数料は 2万円 × 20組 × 9% × 12ヶ月 = 年間およそ43万円。手数料率は海外OTAより低くても、国内のリピーターを直予約に移す価値は十分に大きいのです。

国内客の“定宿”化は、経営を安定させる最強の武器です。毎年同じ時期に、同じ家族が訪れてくれる。新規獲得のコストも手数料もかからず、稼働も読みやすくなる。数組の常連が付くだけで、経営は驚くほど楽になります。じゃらんで出会った国内客を、こうした常連へと育てることが、自社化の狙いです。

自社化の手段

受け皿となる自社チャネルを用意します。国内客が相手なので、特にLINEが効きます。

💬
公式LINE

国内リピーターと直接つながる最有力。日本語で気軽に

🌐
自社予約サイト

屋号での指名検索を受ける。予約エンジン+Googleビジネス

📷
SNS

施設や周辺の魅力を発信し、ファンを育てる

国内客が直予約に向く理由を、もう少し掘り下げます。海外客は帰国すれば再訪は稀ですが、国内客は同じエリアに何度も来ることがある。出張・帰省・レジャーで“定宿”を持ちたい層に、LINEでつながって直接予約してもらえれば、安定した稼働の柱になります。言葉が通じるぶん、関係構築も圧倒的にスムーズです。

紹介という追い風もあります。満足した国内客は、友人や家族に「あの宿よかったよ」と口コミで広めてくれる。リピートと紹介が回り始めれば、OTAに頼らない予約の比率が自然と高まっていきます。言葉が通じ、文化を共有する国内客だからこそ、こうした“人づての集客”が生まれやすいのです。

規約の“線引き”を守る

⚠ じゃらん上での連絡先交換・場外誘導は規約違反です。 メッセージで外部URLを送る、予約前に直接予約を持ちかける——これらは避けます。滞在後にリピート利用を案内する、退室時にカードで自社チャネルを“認知”してもらう、という正攻法で進めます。

受け皿は公式LINEが最有力です。国内客は日常的にLINEを使うので、友だち登録のハードルが低い。登録特典(次回クーポン等)を用意し、空室や季節のおすすめを配信すれば、じゃらんのポイントとは別の“直接の接点”を持てます。まずはLINEだけでも十分に効果があります。

直予約を増やす導線

新規からリピート直予約までを、1本の流れとして設計します。

01
① 感動体験
清潔さ・接客・食事で“また来たい”を作る(EP04)
02
② 認知を残す
退室時にカード/QRで自社チャネル(LINE)を覚えてもらう
03
③ つながる
公式LINE登録で次回クーポンや特典を用意
04
④ 直予約
次回は自社チャネルから手数料ゼロで予約してもらう

実務面の備えも忘れずに。直予約ではオンライン決済の手段を用意し、独自のキャンセル規約を明文化し、トラブル時はOTAの補償が使えないため施設賠償保険などで備えます。仕組みを先に作ってから、件数を増やしていきましょう。国内客相手なら、これらの整備も日本語で完結するので比較的スムーズです。

焦る必要はありません。まずは満足してくれた一組から、丁寧に関係を築く。国内のリピーターは、一度気に入れば長く付き合ってくれる。数組の定宿リピーターが付くだけで、利益は着実に改善します。良い体験を積み重ねれば、自社チャネルは自然と育っていきます。

じゃらんという国内最大級の出会いの場を活かし、一組ずつ、手数料ゼロの国内リピーターを増やしていく。その積み重ねが、外部に左右されない強い経営基盤を作ります。

OTAと自社の“両輪”で回す

じゃらんをゼロにするのが目的ではありません。新規の国内客はじゃらんで集め、リピートは自社(LINE)で受ける。国内最大級の集客力で新規を獲得しつつ、その常連を少しずつ手数料ゼロの直予約に育てる——この二段構えが、国内集客の利益を最大化します。

Airbnb編からじゃらん編まで共通する結論は、OTAは出会いの場、自社は関係を続ける場だということ。媒体ごとに役割を決め、出会ったゲストを資産に変える。それが、どの媒体でも変わらないKYAKUDENの考え方です。

手数料が低めのじゃらんだからこそ、自社化は“緊急”ではなく“育てる”発想で。国内客との出会いを、LINEでじっくり関係に変えていく。急がず、一組ずつ。丁寧に扱った国内のリピーターは、やがて“定宿”として長く宿を支えてくれます。

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まとめ

論点結論
緊急度実質8〜10%と低めだが、自社化の価値はある
強み国内客は言葉の壁なし・リピートしやすい=直予約向き
手段公式LINE・自社予約サイト・SNS
規約場外誘導は厳禁。退室時の認知で正攻法に
両輪新規はじゃらん、リピートは自社で受ける
じゃらんは、国内客との“出会い”を国内最大級の集客力で生む場。その出会いを、LINEで“続く関係”に育てる。国内のリピーターは、丁寧に扱えば“定宿”として何度も戻ってくる。これがじゃらん運用の到達点です。

「国内リピーターの自社化」までKYAKUDENがお手伝いします。じゃらん編は以上で完結です。お疲れさまでした。

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