Agodaの手数料は基本15%、露出を足せば実質20〜27%。その負担をゼロにできるのが直予約です。Agodaで出会ったアジア客を、リピーター・直予約に育てる価値は大きい。
シリーズ最終回は、Agoda運用の“出口”です。アジア客ならではの自社化の意義と、進め方を解説します。
シリーズの締めくくりとして、どの媒体でも最後にたどり着くのが“自社化”です。OTAは新規のゲストと出会わせてくれる強力な装置ですが、出会ったゲストを自分の顧客に変えなければ、ずっと手数料を払い続けることになります。Agodaは露出を足すほど実効率が上がるぶん、この自社化のインパクトが大きいのです。
なぜ自社化なのか
理由は明快で、直予約には手数料がかからないから。Agodaは露出を足すほど実質コストが膨らみます。たとえば実質20%なら、1万円の予約で2,000円が手数料。リピーターを直予約に移せば、その分はまるごと利益になります。
訪日リピーターのアジア客を、次回は手数料ゼロの直予約へ。
訪日アジア客にはリピーターが多いのも追い風です。「日本がまた好きになった」「次もあの宿に」という層とつながれれば、手数料ゼロの安定収益が育ちます。
数字でインパクトを見ましょう。実質手数料20%・客単価1万円のゲストが月20組。その全てをAgodaから直予約に移せたとすると、削減できる手数料は 1万円 × 20組 × 20% × 12ヶ月 = 年間およそ48万円。露出プログラムで実効率が上がっているAgodaほど、自社化のリターンは大きくなります。
もう一つ、自社サイトは“指名検索の受け皿”として重要です。Agodaやレビューで満足したゲストが施設名で検索したとき、多言語の予約ページに着地できれば、手数料ゼロの直予約につながる。Googleビジネスプロフィールを多言語で整えておくと、海外からの地図検索の流入も拾えます。
自社化の手段
受け皿となる自社チャネルを用意します。アジア客向けに最適化するのがコツです。
中・韓・英対応の予約ページ。指名検索の受け皿
アジア圏で普及するアプリやメールでつながる
写真でアジア客に施設の魅力を発信しファン化
POINT Agodaは会員割引やAgoda Preferredで囲い込みます。だから自社化でも、“自社会員ならではの特典”(直予約割引・無料アップグレード・限定プラン)を用意するのが効果的。OTAでは出せない付加価値で、リピーターを直予約へ引き寄せます。
アジア客の自社化には、独特の追い風があります。訪日リピーターは「日本のあの宿が良かった」と母国のSNSや口コミで広めてくれること。中国や韓国・台湾には影響力の大きいSNS文化があり、満足したゲストの発信が、新たなアジア客を呼ぶ。リピートと紹介の両輪が回り始めれば、OTA依存から大きく前進できます。
大切なのは、規約を守りながら“次回の入口”を物理的に残すこと。退室時のウェルカムカードやハウスガイドに、屋号・多言語の自社サイト・連絡先をさりげなく載せておけば、満足したゲストが自分で見つけてくれます。
規約の“線引き”を守る
⚠ Agoda上での連絡先交換・場外誘導は規約違反です。 メッセージで外部URLを送る、予約前に直接予約を持ちかける——これらは避けます。滞在後にリピート利用を案内する、退室時にカードで自社チャネルを“認知”してもらう、という正攻法で進めます。
受け皿は、アジア客が使い慣れたチャネルに合わせます。中国系ゲストにはWeChatなどのメッセージアプリ、韓国系にはそれぞれの定番アプリ、というように。難しければ、まずは多言語対応の自社予約サイトとメールから。Agodaの会員割引に対抗できる“自社会員特典”を用意すると、直予約に移りやすくなります。
直予約を増やす導線
新規からリピート直予約までを、1本の流れとして設計します。
清潔さ・多言語対応で“また来たい”を作る(EP05)
退室時にカード/QRで自社チャネルを覚えてもらう
アプリ/メール登録で次回特典や会員価格を用意
次回は自社チャネルから手数料ゼロで予約してもらう
実務面の備えも忘れずに。直予約では多通貨対応のオンライン決済を用意し、独自のキャンセル規約を多言語で明文化し、トラブル時はOTAの補償が使えないため施設賠償保険などで備えます。海外客が相手だからこそ、決済とルールの整備を先に済ませておくと安心です。
焦る必要はありません。まずは満足してくれた一組から、丁寧に関係を築く。アジアの訪日リピーターは、一度ファンになれば何度も日本に来てくれる。数組の優良リピーターが付くだけで、利益は着実に改善します。良い体験を積み重ねれば、自社チャネルは自然と育っていきます。
アジア客は決済や予約の習慣が国ごとに違うため、相手の国に合わせた使い慣れた方法を用意できると、直予約のハードルがぐっと下がります。
OTAと自社の“両輪”で回す
Agodaをゼロにするのが目的ではありません。新規のアジア客はAgodaで集め、リピートは自社で受ける。基本15%+露出を払って新規を獲得しつつ、その優良客を少しずつ手数料ゼロの直予約に育てる——この二段構えが、アジア集客の利益を最大化します。
Airbnb編・Booking編・楽天VS編・Vrbo編・Expedia編と共通する結論は、OTAは出会いの場、自社は関係を続ける場だということ。媒体ごとに役割を決め、出会ったゲストを資産に変える。それが、どの媒体でも変わらないKYAKUDENの考え方です。
Agodaは、アジアの旅行者と出会わせてくれる強力な媒体です。だからこそ、その出会いを使い捨てにせず、多言語の自社チャネルで“続く関係”に育てる価値が大きい。日本を好きになったアジアのリピーターを、一組ずつ資産に変えていきましょう。
民泊運営のご相談はKYAKUDENへ
デジタルマーケティング会社だからできる、データ×おもてなしの民泊運営
まずは無料相談で、物件の収益シミュレーションを作成いたします。
無料相談はこちら →まとめ
| 論点 | 結論 |
|---|---|
| なぜ | 実質20〜27%の手数料をゼロにできるのが直予約 |
| 相性 | 訪日アジア客はリピーターが多く直予約向き |
| 手段 | 多言語サイト・メッセージアプリ・SNS |
| 対抗 | Agodaの会員割引に“自社会員特典”で対抗 |
| 両輪 | 新規はAgoda、リピートは自社で受ける |
Agodaは、アジアの旅行者と出会う場。その出会いを、多言語の自社チャネルで“続く関係”に育てる。日本を好きになったリピーターは、何度も戻ってくる。これがAgoda運用の到達点です。
「アジア客の自社化」までKYAKUDENがお手伝いします。Agoda編は以上で完結です。お疲れさまでした。
公式LINE