Agoda収益マスター講座

【自社化】Agoda依存から脱却・直予約へ

Agodaの手数料は基本15%、露出を足せば実質20〜27%。その負担をゼロにできるのが直予約です。Agodaで出会ったアジア客を、リピーター・直予約に育てる価値は大きい。

シリーズ最終回は、Agoda運用の“出口”です。アジア客ならではの自社化の意義と、進め方を解説します。

〜 目次 〜

  1. なぜ自社化なのか
  2. 自社化の手段
  3. 規約の“線引き”を守る
  4. 直予約を増やす導線
  5. OTAと自社の“両輪”で回す
  6. まとめ

シリーズの締めくくりとして、どの媒体でも最後にたどり着くのが“自社化”です。OTAは新規のゲストと出会わせてくれる強力な装置ですが、出会ったゲストを自分の顧客に変えなければ、ずっと手数料を払い続けることになります。Agodaは露出を足すほど実効率が上がるぶん、この自社化のインパクトが大きいのです。

なぜ自社化なのか

理由は明快で、直予約には手数料がかからないから。Agodaは露出を足すほど実質コストが膨らみます。たとえば実質20%なら、1万円の予約で2,000円が手数料。リピーターを直予約に移せば、その分はまるごと利益になります。

FIG.1 — Agoda集客から直予約へ(収益の流れ)
Agoda予約(新規)基本15%+露出で実質20〜27%。アジア客と出会えるリピーター化訪日リピーターのアジア客を“また日本で”に直予約(自社チャネル)手数料0円=まるごと利益

訪日リピーターのアジア客を、次回は手数料ゼロの直予約へ。

訪日アジア客にはリピーターが多いのも追い風です。「日本がまた好きになった」「次もあの宿に」という層とつながれれば、手数料ゼロの安定収益が育ちます。

数字でインパクトを見ましょう。実質手数料20%・客単価1万円のゲストが月20組。その全てをAgodaから直予約に移せたとすると、削減できる手数料は 1万円 × 20組 × 20% × 12ヶ月 = 年間およそ48万円。露出プログラムで実効率が上がっているAgodaほど、自社化のリターンは大きくなります。

もう一つ、自社サイトは“指名検索の受け皿”として重要です。Agodaやレビューで満足したゲストが施設名で検索したとき、多言語の予約ページに着地できれば、手数料ゼロの直予約につながる。Googleビジネスプロフィールを多言語で整えておくと、海外からの地図検索の流入も拾えます。

自社化の手段

受け皿となる自社チャネルを用意します。アジア客向けに最適化するのがコツです。

🌐
多言語の自社サイト

中・韓・英対応の予約ページ。指名検索の受け皿

💬
メッセージアプリ

アジア圏で普及するアプリやメールでつながる

📱
SNS

写真でアジア客に施設の魅力を発信しファン化

POINT Agodaは会員割引やAgoda Preferredで囲い込みます。だから自社化でも、“自社会員ならではの特典”(直予約割引・無料アップグレード・限定プラン)を用意するのが効果的。OTAでは出せない付加価値で、リピーターを直予約へ引き寄せます。

アジア客の自社化には、独特の追い風があります。訪日リピーターは「日本のあの宿が良かった」と母国のSNSや口コミで広めてくれること。中国や韓国・台湾には影響力の大きいSNS文化があり、満足したゲストの発信が、新たなアジア客を呼ぶ。リピートと紹介の両輪が回り始めれば、OTA依存から大きく前進できます。

大切なのは、規約を守りながら“次回の入口”を物理的に残すこと。退室時のウェルカムカードやハウスガイドに、屋号・多言語の自社サイト・連絡先をさりげなく載せておけば、満足したゲストが自分で見つけてくれます。

規約の“線引き”を守る

⚠ Agoda上での連絡先交換・場外誘導は規約違反です。 メッセージで外部URLを送る、予約前に直接予約を持ちかける——これらは避けます。滞在後にリピート利用を案内する、退室時にカードで自社チャネルを“認知”してもらう、という正攻法で進めます。

受け皿は、アジア客が使い慣れたチャネルに合わせます。中国系ゲストにはWeChatなどのメッセージアプリ、韓国系にはそれぞれの定番アプリ、というように。難しければ、まずは多言語対応の自社予約サイトとメールから。Agodaの会員割引に対抗できる“自社会員特典”を用意すると、直予約に移りやすくなります。

直予約を増やす導線

新規からリピート直予約までを、1本の流れとして設計します。

01
① 感動体験
清潔さ・多言語対応で“また来たい”を作る(EP05)
02
② 認知を残す
退室時にカード/QRで自社チャネルを覚えてもらう
03
③ つながる
アプリ/メール登録で次回特典や会員価格を用意
04
④ 直予約
次回は自社チャネルから手数料ゼロで予約してもらう

実務面の備えも忘れずに。直予約では多通貨対応のオンライン決済を用意し、独自のキャンセル規約を多言語で明文化し、トラブル時はOTAの補償が使えないため施設賠償保険などで備えます。海外客が相手だからこそ、決済とルールの整備を先に済ませておくと安心です。

焦る必要はありません。まずは満足してくれた一組から、丁寧に関係を築く。アジアの訪日リピーターは、一度ファンになれば何度も日本に来てくれる。数組の優良リピーターが付くだけで、利益は着実に改善します。良い体験を積み重ねれば、自社チャネルは自然と育っていきます。

アジア客は決済や予約の習慣が国ごとに違うため、相手の国に合わせた使い慣れた方法を用意できると、直予約のハードルがぐっと下がります。

OTAと自社の“両輪”で回す

Agodaをゼロにするのが目的ではありません。新規のアジア客はAgodaで集め、リピートは自社で受ける。基本15%+露出を払って新規を獲得しつつ、その優良客を少しずつ手数料ゼロの直予約に育てる——この二段構えが、アジア集客の利益を最大化します。

Airbnb編・Booking編・楽天VS編・Vrbo編・Expedia編と共通する結論は、OTAは出会いの場、自社は関係を続ける場だということ。媒体ごとに役割を決め、出会ったゲストを資産に変える。それが、どの媒体でも変わらないKYAKUDENの考え方です。

Agodaは、アジアの旅行者と出会わせてくれる強力な媒体です。だからこそ、その出会いを使い捨てにせず、多言語の自社チャネルで“続く関係”に育てる価値が大きい。日本を好きになったアジアのリピーターを、一組ずつ資産に変えていきましょう。

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まとめ

論点結論
なぜ実質20〜27%の手数料をゼロにできるのが直予約
相性訪日アジア客はリピーターが多く直予約向き
手段多言語サイト・メッセージアプリ・SNS
対抗Agodaの会員割引に“自社会員特典”で対抗
両輪新規はAgoda、リピートは自社で受ける
Agodaは、アジアの旅行者と出会う場。その出会いを、多言語の自社チャネルで“続く関係”に育てる。日本を好きになったリピーターは、何度も戻ってくる。これがAgoda運用の到達点です。

「アジア客の自社化」までKYAKUDENがお手伝いします。Agoda編は以上で完結です。お疲れさまでした。

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