KPIとは?概要から具体例まで徹底解説します。

ビジネスに関わっていく上で、「KPI」「KGI」などの言葉を聞くことがないでしょうか?
大まかに理解しているけど、深い意味やどのようなときに活用できるのかなどまで理解している人は少ないと思います。
こちらの記事では「KPI」「KGI」の全貌について徹底解説させていただきます。

KPIとは?


KPIは「Key Performance Indicator」の頭文字を取ったもので、「重要業績評価指標」と訳されます。
これだと難しいですね。

かんたんに言うと
「Key Performance = 事業成功(達成したいゴール)の鍵」を「Indicator = 数値で表したもの」という意味で、要するに「事業目標を達成するために実行すべきプロセスが、適切に実施されているかを数値化して評価するもの」です。

KGI、KFSとの違い


KPIという言葉の他に、「KGI」や「KFS」といった似た単語が存在します。
こちらの意味合いは似ているようで大きな違いがあるのでその違いについてご紹介させていただきます。

KGIとの違い

KFSは「Key Factor for Success」の略語で、「重要成功要因」と訳されます。
企業や組織の経営戦略実現のためには、どのような要因が必要であるかを定めたものです。
KPIとKFSは意味合いとして混合されやすいですが、KPIは組織が向かっている目標に対するベンチマークで、KFSは組織の目標達成のためにすべきことを意味します。

例えば、「来年は採用人数を10人から20人に増やすという目標があった場合、「採用人数がKPI」で採用人数を増やすために行う「媒体チャネルの増設」というアクションをKFSになります。

KFSとの違い

KPIとは似ているようで全く異なります。
「KGI」はビジネスゴールを定量的に示した指標そのものであるのに対し、「KPI」はKGI達成までの各プロセスの達成度を測るもので、ゴールまでの中間指標の意味を持ちます。

かんたんに言うと、KPIは「過程」を見る指標なのに対して、KGIが「結果」を見る指標と考えるのがいいでしょう。

KPIの具体例

営業の主なKPI

営業部署でKPIを設定すると、個人個人の営業成績を可視化できるメリットが得られます。
その結果、業績に応じた人事評価が可能になります。

KPIを達成した社員に対して追加の報酬を設定することで、従業員のモチベーション向上のメリットも期待できます。

また複数のKPIを設定することで、目標達成できなかった際の課題の可視化にも繋がり、たとえばアポイント件数が多い一方で成約率が低ければ、商談での話し方が課題であると推察出来ます。

利益に直結する分野であるだけに、KPI の使用で得られるメリットは大きいです。

マーケティングの主なKPI

マーケティングで KPI を使用すると、KGI (売上等の最終的な目標) の達成に向けた目標設定を明確化できます。
たとえばKGIとして月間売上高を300万円と設定した場合、客単価を考慮すれば必要な顧客数が自ずと見えてきます。

KPIを達成すれば、マーケティング施策の改善余地があると判断できます。
修正し最適なマーケティング施策を施せば、より大きな収益を生み出せます。

WEBマーケティングのKPI

KPIとして重視するデータは、Webサイトの目的によって変わります。
WebマーケティングのKPIにはさまざまな種類がありますが、使われることの多い項目を紹介します。

PV(ページビュー)どれくらいページが閲覧されたかというPV(Page View)数は、サイトの規模や集客の状況を判断する最も基本的な指標です。
UU(ユニークユーザー)UU(Unique User)は、一定の期間にWebサイトを訪れたユーザーの数を表す、よく使われている指標です。1人のユーザー(1つの端末)が設定された期間内に何回Webサイトを訪れても、UUは1と数えられます。
セッション数(訪問数)セッションとは、Webサイトにアクセスしたユーザーが、サイト内を閲覧し、離脱するまでの行動を指します。セッション数はその数をカウントしたもので、直帰率やCVRの計算に使われます。訪問数、ビジット数、訪問回数と呼ばれることもあります。
回遊率、直帰率回遊率とは、Webサイト内で1ユーザーが1回の訪問でどれぐらいのページを見たかという指標です。PV数を訪問者数で割った平均PV数が使われます。回遊率が高いということは、訪問者がサイト内の複数のページに関心を持ち、見て回ったことを意味します。逆に1ページだけを見てそのサイトから離れてしまった割合を直帰率といい、サイトを改善するときは、直帰率を下げること、回遊率を上げることの両方を考えます。
CVR(コンバージョン率)CVR(Conversion Rate)は、セッション数のうち、コンバージョン(求める具体的な成果)をどのぐらい獲得できたかという割合を表す指標です。サイトの目的によってコンバージョンは異なります。ECであれば商品の購入まで至った件数、見込み客を集めることを目指すWebサイトであれば、資料請求数や問い合わせ数がコンバージョンとなるでしょう。
顧客単価ECサイトで売上を伸ばすには、売上件数を伸ばすことと、単価のアップが必要です。購入1回当たりにいくらの買い物をしたかを表す顧客単価は、売上金額を売上件数で割ることで計算できます。
資料請求・問い合わせ数事業者向けに商品やサービスを紹介するWebサイトや、一般向けでも高額な商品やサービスを紹介するサイトの多くは、見込み客の獲得数をKGIに設定しています。こういったサイトの場合は、資料請求の数や問い合わせ数、見積もり数が、KPIとして見るべき指標となります。
CPA(顧客獲得単価、成果単価)CPA(Cost per AcquisitionまたはCost per Action)とは、顧客からの注文や資料請求といった1件のコンバージョンを得るためにかかったコストのことです。日本語では、顧客獲得単価や成果単価と呼ばれます。CPAによって広告の費用対効果がわかるため、集客施策の検討や検証に活用されます。

KPIを設定するメリット

実行すべきアクションが明確になる

KPIを設定することで「いつまでに・何を・どれだけ」行えばよいか分かるようになります。
生産性が上がり、達成感も向上します。

組織内での評価基準を統一できる

KPIは定量的な数値が用いられるため、評価基準を統一できます。
たとえば、ある製品の売上を1,000万円と設定した場合、売上が1,000万円以上であれば目標達成、1,000万円以下であれば不足というように評価できます。

PDCAが回しやすくなる

KPIを設定した後は、KPIに基づき日々の業務においてPDCAサイクルを回します。
業務の細分化することでPDCAが高速化し、効率的なプロジェクトの進行を実現します。
個でもチームでもKPIに基づいて実行・管理をすることで、業務において最大限の成果を出すことができるでしょう。

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