近年、インターネットが普及してMA(マーケティングオートメーションツール)を導入する企業が増えてきていますね。
徐々に、マーケティング活動の現場でも導入が進み始めていますが、漠然としたイメージしか持っていない方もいらっしゃるのではないでしょうか?
現に、知り合いのバックエンドエンジニアも「MA(マーケティングオートメーションツール)の言葉は聞いたことはあるけど結局何ができるツールなのかわからない。」と言っていました。
そこで今回、MA(マーケティングオートメーションツール)を深く理解していない方のために概要からメリット・デメリットについて詳しく紹介させていただきます。
MA(マーケティングオートメーションツール)とは?
MA(マーケティングオートメーションツール)とは、複数のチャネルにわたるマーケティングプロセスや多機能なキャンペーンを自動的に管理する技術のことです。
わかりやすく言うと、マーケティング活動を自動化・効率化するためのツールです。
MAツールを活用することによって、新規見込み顧客(リード)の獲得~育成、営業がアプローチすべきリードの抽出という営業・マーケティング部門の生産性を向上させることができます。
なぜマーケティングオートメーションツールの需要が高まっているのか?
ネットが普及してユーザーの消費行動は年々急激に変化しています。
マーケティング手法も多様化している時代において、なぜMAが必要とされているのでしょうか?
顧客自身がサービスや商品を選べる立場に変わった
ネットが普及する前、主な情報発信は「プッシュ型」と言ったTVCMや新聞折込チラシ、テレマ(テレマーケティング)でした。
しかし、インターネットが普及したことで消費者が自分自身の意思で情報収集が行えるようになり、現代の消費者は「本当に欲しいものを探す」という購入行動へと変化していきました。
またパソコンやスマートフォンというデジタル端末が普及して、オフラインでは収集が難しかった顧客の行動ログや趣味嗜好も容易に獲得できるようになりました。
これで注目されたのが、one to one マーケティングです。
one to one マーケティングの基本は、顧客が欲しいと言うタイミングで情報を提供することです。
この活動を行えるのがMAツールです。
MAツールによって、メルマガやチャット、スマートフォンのプッシュ通知といった複数のチャネルを活用し、個々が好むチャネルで最適なコンテンツを配信することができるようになりました。
商品を購入するまでの期間が長期化した
上述でも少し触れましたがMAの需要が高まった背景は、消費行動の変化です。
消費者がインターネットで自ら情報検索するようになりニーズが多様化したこと、オンラインの購入プロセスが増えたことなどが挙げられます。
例えば、WEBが普及していない頃は買いたいものがあれば、店舗に行って購入というプロセスを踏んでいましたよね。
しかし、現在は欲しいものがあればまずネットで調べて、口コミを参考に、どれが良いか?損をしないか?と比較検討し、自分の望んだ情報があれば購入というプロセスになっていると思います。
このように購入プロセスが長期化してきています。
この購入プロセスの長期化に対応するには、マーケティング戦略立案や営業、経理などの業務をクラウド上で一元管理できるMAを活用して、リードの獲得・育成を細分化するマーケティング活動が必要になりました。
名刺の利用が、管理→活用へ
BtoBの場合、営業担当や経営陣の間で多数の名刺を保有していますが、その多くが放置されている状態になっていると思います。
しかし現在、名刺管理ツール等で保有名刺を「管理する」動きが広がりつつあり更にその先の「活用する」段階まで進んでいる企業が増えています。
「活用する」と言うのは、放置されている名刺情報をMA(マーケティングオートメーション)に登録し、課題解決につながるような質の高い情報を提供することで、顧客との関係の構築や成約・案件創出につながると言うものです。
マーケティングオートメーションツールの必要性
ヒューマンエラーを減らすことができる
マーケティング担当者は、情報収集にはじまって、様々なチャネルの広告の管理やターゲットへのメールアプローチ、データベースの整備・管理など業務範囲が広く、多くの場合自ら手を動かす「作業」が必要です。
もし、社内でマーケティング担当者が少ない場合は、本来必要な戦略の立案や改善のための「業務」が、その他の手を動かす「作業」に時間を取られてしまい、結果が伴わないことがあります。
そこで、MAを導入すれば、マーケティングのプロセスを自動化し、効率の良いマーケティング活動を行えます。
更に、効率化だけではなく「作業ミスの防止」が可能になるというメリットがあります。
見込み顧客へのアプローチなどで、メールの誤送信や誘導すべきコンテンツの間違いなど、
人的作業ミスの可能性を取り除いてくれます。
顧客の高度な行動分析が行えるようになる
MAツールを導入すると、顧客データの一元管理から有望リストの抽出までを一貫して行えるため、多様な分析が可能になります。
例えば、メールの閲覧回数、開封率、アクセス数や閲覧時間などが計測ができるため、施策の効果を数値で把握することができます。従って、改善活動につなげることが可能です。
顧客の興味を効率的に上げることができる
顧客の興味を底上げするナーチャリングは、顧客の育成状況に合わせたOne to Oneコミュニケーションが大前提になります。
顧客数が多くなればなるほど、個々のコミュニケーションには限界が生じます。
これらの業務を自動化することで、大きな工数削減につながり、担当者1名で数千人規模のリードナーチャリングも可能になり効率化の向上につながります。
マーケティングオートメーションツールのデメリット
ツールによっては月数十万かかるものもある
ほとんどのMAツールは月額費用がかかるサブスクリプション料金体系になっています。
利用の頻度に関係なく毎月一定金額を支払う必要があります。
ツールによって月々何十万もするMAツールもあるので活用を前向きに検討している場合は、金額に見合った運用や活用ができるのかきちんと考えましょう。
使いこなすのに時間と労力がかかる
MAツールを導入してすぐは、担当者の業務が多くなることを理解しておきましょう。
例えば、見込み顧客の購入確度を引き上げるリードナーチャリングを実施する際、メルマガやホワイトペーパーなどの「コンテンツ」が必要になります。
これらのコンテンツがすでに手元にあるということであれば問題は無いのですが大抵の企業はないと思います。
また、MAツール設定もユーザーの購入確度を示す指標である「スコアリング」「タグ」「セグメント」などの様々な設定があります。
ですので、導入する際は担当者を予め決めておくと良いでしょう。
MAツールの導入を検討されている方は以下のサイトも参考になり
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