FacebookやTwitterなど主要SNSで広告配信する企業が増えていますが、ビジネスパーソンに対して広告配信したい場合だと主要SNSではターゲットユーザー数が不足してしまうことも少なくありません。
そこで利用して頂きたいのが「LinkedIn広告」です。
今回はこのLinkedIn広告について、概要や特徴、利用するメリット・デメリットなどを詳しく解説していきます。
ビジネスパーソンに特化したWeb広告を活用したい方はぜひ最後まで読んでみてください。
LinkedIn広告とは
LinkedIn広告とは、仕事・キャリア情報の共有・交換に特化したSNS「LinkedIn」で配信できるWeb広告です。
LinkedInは2003年にアメリカでサービスが開始されました。
日本ではあまり知名度は高くありませんが、世界で6億人以上のユーザーが利用している大規模場なSNSです。
LinkedInが日本でサービスを開始したのは2012年からになります。
2020年の段階では、日本国内で約250万人のユーザーがLinkedInを利用しています。
LinkedIn広告の配信面
LinkedIn広告の配信面は、大きく分けて下記の3つに分かれています。
- デスクトップ画面
- モバイル画面
- メッセージボックス画面
デスクトップ画面
デスクトップ画面では、主に下記の3カ所にLinkedIn広告が掲載されます。
<画面の上部(テキスト広告)>
参照:
[blogcard url=”https://business.linkedin.com/marketing-solutions/native-advertising”]
<タイムライン(画像広告)>
参照:
[blogcard url=”https://business.linkedin.com/marketing-solutions/native-advertising”]
<マイページの右側(画像広告)>
画面上部のLinkedIn広告に関してはテキスト表示のみとなるので注意してください。
タイムライン、画面右側に表示されるLinkedIn広告に関しては画像の表示を行えます。
タイムライン画面では他の投稿と同じ形式で広告が配信されるので、広告色を薄めて広告配信することが可能です。
モバイル画面
モバイル画面では、LinkedInのタイムライン上に広告が表示されます。
(画像挿入)
こちらもPCのタイムラインと同様に、他の投稿と同じ形式で広告が配信されます。
メッセージボックス画面
LinkedIn広告はメッセージボックス画面にも表示することが可能です。
(画像挿入)
他のユーザーからのメッセージの中に自然とLinkedIn広告を組み込むことができます。
メッセージを確認する流れの中で広告が表示されるので、ユーザーへの視認性が高い点が特徴です。
h2 LinkedIn広告のフォーマット
LinkedIn広告のフォーマットは、下記の10種類から選択できます。
- シングル画像広告:1つの画像が表示される
- カルーセル画像広告:複数の画像をスクロールして閲覧可能
- 動画広告:3秒~30分の動画を広告で掲載
- テキスト広告:ヘッドライン(見出し)とテキストで構成
- スポットライト広告:指定したターゲットのデスクトップ画面に表示
- フォロワー広告:広告主のロゴを他のユーザーの顔写真と並べて表示させて、LinkedInページのフォローを促す
- 会話型広告:アクティブ時のユーザーに対して、流入させたいページへのアクションボタンを複数表示できる
- イベント広告:各種イベント告知の広告を掲載可能
- 求人広告:「おすすめの求人」「求人ページ」「イメージ」の3パターンで求人広告を掲載可能
- メッセージ広告:所属している会社内において意思決定権のあるユーザーに対して、直接メッセージ広告を送付できる
多様な広告フォーマットが設けられており、広告運用の目的に合わせて利用可能となっています。
LinkedIn広告のターゲティング機能
LinkedIn広告には広告配信先を絞れる「ターゲティング機能」が搭載されています。
ターゲティング機能を活用することで、商品・サービスのターゲット層に合わせてLinkedIn広告を配信可能です。
LinkedIn広告のターゲティングで設定できる項目は下記の通りです。
- ロケーション(場所):プロフィールに登録している住所・訪問した場所
- 会社:会社名、会社とのつながり、会社の代表的事業、会社規模、成長率など
- 統計データ:プロフィールに登録されている年齢・性別
- 教育:プロフィールに登録されている学歴・専攻・研究分野、取得した学位など
- 職務経験:職務タイプ・職務レベル・役職・保有スキル・経験年数など
- 関心と特徴:同じような関心を持つグループ、「いいね」の傾向、プロフィール内覆うや行動から推測できる特徴など
ターゲティングを細かく具体的に設定していけば、目当てのターゲット層への広告配信を手軽に実現できます。
自社商品・サービスがどのターゲット層を対象としているのか、ペルソナの構築も含めて改めて見直しておきましょう。
LinkedIn広告の費用
LinkedIn広告の一般的な費用相場は1日あたり1万円ほどで、月間で約30万円になります。
ただし、こちらの費用額はあくまでも目安で、実際は予算の規模や広告運用の戦略によって左右されてきます。
LinkedIn広告の費用は「オークション形式」によって決まります。
Web広告掲載におけるオークション形式とは、「広告主が設定した広告費」と「広告内容のクオリティ」をもとにして、掲載される広告が決まる仕組みです。
広告内容のクオリティに関しては定量化しづらい面があるため、まずは「広告費」に重点を置いて掲載を調整していくことが重要になります。
広告費は広告主側が自由に設定可能です。
他のSNS広告と比べるとLinkedIn広告では日本のユーザーが少ないこともあり、比較的低予算でも広告掲載を実現しやすいです。
ただし、かけた広告費に対する実際の広告掲載回数に関してはデータを集めていく必要があります。
LinkedIn広告の課金方式
LinkedIn広告の課金方式では「クリック課金」と「インプレッション課金」の2つが採用されています。
クリック課金は広告がクリックされた際に費用が発生する課金方式です。
広告が表示されるのみでは費用が発生しないため、コンバージョン獲得に対して効率よく費用を使える点がメリットです。
クリック課金でのLinkedIn広告の費用相場は、1クリックあたり200円~500円ほどになります。
インプレッション課金は広告が表示されたタイミングで広告費が発生する課金方式です。こちらはクリック課金方式とは反対に、広告がクリックされても費用は発生しません。コンバージョン獲得というよりも、商品・サービスの認知度向上やブランド構築での利用に向いています。
インプレッション課金でのLinkedIn広告の費用相場は、1回の表示で数百円ほどです。
インプレッション課金では広告が1,000回表示された際に実際に課金されるため、クリック課金方式よりも費用を抑えやすい点がメリットになります。
LikedIn広告の最低出稿金額
LinkedIn広告の最低出稿金額は「160円」となっています。
witterやFacebookが「1円」から出稿できるのに対して、LinkedIn広告の最低出稿金額がやや高めに設定されている形です。
ただし最低出稿金額が高くてもLinkedIn広告の利用者自体が少ない分、最終的な入札単価は他のSNS広告よりも低く抑えられる可能性が高いです。
主要SNS広告では競合他社がひしめき合っているため、最低出稿金額で広告を入札できるケースは少ないと考えてよいでしょう。
競合が少ない現在の状態は、LinkedIn広告を運用するのに絶好のタイミングといえます。
LinkedIn広告のメリット
LinkedIn広告のメリットとして、下記の3点が挙げられます。
- ビジネス関連の商材・サービスと相性が良い
- 広告配信者側の競合が少ない
- 少額の広告費から配信できる
ビジネス関連の商材・サービスと相性が良い
LinkedInは仕事・キャリア情報の共有・交換に特化したSNSということもあり、利用者もビジネスパーソンのユーザーが多いです。
このため、LinkedIn広告はビジネス関連の商材・サービスと相性が良いです。
TwitterやInstagramなど他の主要SNSの場合は、ビジネスパーソン以外のユーザーも多いため、必ずしもビジネス関連の商材・サービスと相性が良いとはいえません。
ターゲティングで配信先を絞ることはできますが、ビジネスパーソンの割合で見るとLinkedIn広告の方が配信効率が良いといえるでしょう。
広告配信者側の競合が少ない
LinkedIn広告は広告配信者側の競合が少ない点もメリットです。
LinkedIn自体は世界的にユーザーが多いSNSですが、日本でのユーザー数は主要SNSと比べると少ないです。
このため、LinkedIn広告を配信する日本企業もそこまで多くない状態となっています。
広告配信者側の競合が少ないと、広告の掲載単価を抑えやすいです。大手SNS広告では競合が多いジャンルでも、LinkedIn広告であれば低単価で広告掲載できるケースも少なくありません。
少額の広告費から配信できる
LinkedIn広告は少額の広告費から配信できる点もメリットです。
最低出稿金額は160円となっていますが、広告の出稿金額自体は広告主が自由に決められます。
前述した通り、LinkedIn広告は広告配信者側の競合が少ない状態ですので、広告予算が少ない場合でも十分な広告配信回数を得られるケースが多いです。
費用対効果の高い広告運用を行いたい場合に、LinkedIn広告は最適といえるでしょう。
LinkedIn広告のデメリット
LinkedIn広告はメリットのみならず、デメリットも幾つか生じてきます。デメリットも合わせて把握しておくことで、LinkedIn広告をより効果的に活用することが可能です。
LinkedIn広告のデメリットとして、下記の3点が挙げられます。
- 1つのキャンペーンで1つの広告フォーマットまでしか配信できない
- 紐づけ後のLinkedInページは変更できない
- 英語も含めてターゲティングする必要がある
1つのキャンペーンで1つの広告フォーマットまでしか配信できない
LinkedIn広告では1つのキャンペーンで1つの広告フォーマットまでしか配信できません。
複数のキャンペーンを作成して広告配信したい場合は、別のフォーマットを使って広告配信を行う必要があります。
どのキャンペーンに対して、どの広告フォーマットを使うか運用前に検討しておきましょう。
一定期間経過したら、広告フォーマットをそれぞれ入れ替えて広告配信するのも一つの方法です。
紐づけ後のLinkedInページは変更できない
LinkedIn広告を配信する際は、LinkedIn広告と自社のLinkedInページを紐づけする必要があります。
一度紐づけしたLinkedInページは変更できないので注意してください。
誤って別のLinkedInページを紐づけしてしまった場合は、新しく広告アカウントを作り直して広告配信しなければなりません。
英語も含めてターゲティングする必要がある
LinkedInはグローバルなSNSということもあり、英語圏以外のユーザーも英語を使ってプロフィール掲載しているケースが多いです。
このため、ターゲティングを行う際は英語も含めて設定を行う必要があります。ターゲティング言語に関しては、デフォルトで「英語」を設定しておくのがおすすめです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。LinkedIn広告ではビジネスパーソンに対して広告配信したい際におすすめの広告媒体です。
他の主要SNS広告と比べて配信者側の競合も少ないので、広告費も抑えやすいです。
またLinkedIn広告ではビジネス関連の項目に特化したターゲティング機能も充実しています。
会社名や会社規模、役職、経歴など各種ビジネス情報をもとにしてターゲティングを行うことが可能です。
ビジネス系の商材・サービスを扱っている場合は、ぜひLinkedIn広告を活用してみてください。