【YouTube広告vsマス広告】認知施策で商標検索ボリュームはどのくらい変わるの?

目次

今回の状況

認知広告施策をやってみたい!

マーケティングに携わっていれば、一度はそのように思った方も多くいらっしゃるのではないでしょうか?

でも、実際にどのくらいの広告費用をどんな広告媒体に投下すればどのくらいの効果が得られるのか、あまりイメージが沸かないという方も少なくないはず。

そこで今回は弊社で実施した認知広告事例をもとに、認知広告導入によって、リスティング広告の商標検索ボリュームがどのくらい伸長したのかというデータを特別に公開します!

また、YouTubeとテレビ/雑誌でどのくらいインパクトに差が出るのかも発表するので、少しでも興味のある方は、読み進めてみて下さるとうれしいです!

そもそも代表的な認知広告ってどんなものがあるの?

認知広告というからには、プロモーション対象になっている商材を知らない人に向けて届ける広告です。したがって、オンラインの施策としては、ディスプレイ広告やSNS広告、動画広告など、ユーザーが受動的に受け取るものが主な媒体となります。反対にユーザーが能動的に調べた際に表示されるリスティング広告などは、認知広告としては使われることは一般的ではないですね。

また、皆様が一般的に想像される「広告」の中には、オフライン広告ももちろん含まれますよね。テレビ/ラジオ/紙媒体/交通広告など不特定多数の目にふれるものは認知広告として広く使用されています。

この記事ではそのすべてを紹介することは難しいので、オンライン広告の代表例としてYouTube広告、オフライン広告の代表例としてテレビを取り上げてみます。

YouTube広告

今や大手企業から小規模の広告主まで、幅広く使用されています。仕様もどんどんアップデートされており、獲得目的でも使われるケースも出てきましたが、認知目的での利用が真っ先に思い浮かぶのがYouTubeという方も多いのではないでしょうか?

特徴としては、なんと言ってもリーチ力!国民の多くが利用する動画プラットフォームサービスなので配信面としても人気がある一方で、CPMが安く抑えられるので、質と量を両立した媒体と言えるかもしれません!

YouTube広告の種類  

 詳しい解説は以下の記事で詳しく解説させて頂きましたが、認知施策として費用の費用面で実施ハードルが低いメニューとして、改めて下記の2つの種類の広告をご紹介させて頂きます。

・バンパー広告

バンパー広告とはYouTube内で掲載できる短い動画広告のことです。最大6秒間の動画広告配信ができます。入札単価は目的に応じて設定できます。具体的には、広告視聴単価や目標コンバージョン単価・目標インプレッション単価などが設定できます。

バンパー広告1,000回の視聴ごとに課金されていく課金体系で、費用単価の相場はジャンルによって異なりますが、平均的に1,000回視聴あたり約500円程度だといわれています。

再生時間が短く、スキップもできないため、ユーザーが広告に集中できることが特徴です。

・インストリーム広告     

インストリーム広告とは動画の最初や最後、もしくは動画の途中で再生される広告のことです。課金体系は2種類あり、1つ目はCPV課金です。これは1回の動画広告が視聴されるごとに課金されます。30秒経たないうちにスキップされると課金は発生しないのが特徴です。もう1つはCPM課金です。これはインプレッション1000回に対して課金されます。CPM課金は動画を確実にたくさんの人の目に触れさせることができるという特徴があります。

※入札戦略についてあいまい

⇒YouTube広告の概要記事へリンク
https://adrim.co.jp/adma/success-points-for-youtube-kads/

YouTube広告出稿にかかる費用

最低出稿金額は特に設定されておりません。ただし、あまりに低い日予算設定だと、24時間広告を流し続けることが難しくなってしまうこともあります。24時間広告を流し続けるために必要な金額はターゲティングをどこまで絞るか等の設定によって変わってきますが、年齢/性別を区切って一つのキャンペーンとする場合、5万円/日くらいが目安となります。

オフライン広告:テレビCM

オフライン広告の代表格としては、なんと言ってもテレビCMが挙げられるのではないでしょうか。放送番組や時間帯の指定によって、ある程度閲覧する層をコントロール出来ますが、デジタル広告のような精密なターゲティングは出来ません。一方で、多くのオーディエンスにリーチが可能な点が大きな魅力として挙げられます。

テレビCM出稿にかかる費用

出稿金額は放送局や番組によって大きく異なります。一般的に、地上波の番組で15秒CMを一回流すために必要な料金相場は300,000円~1,000,000円となっており、地方局の場合は5万円程度で1回のCMが流せることが一般的です。

ただ、テレビCMの場合は制作費用も考えなくてはなりません。有名人を起用したCMになると、制作費用だけで一千万円を超える金額感になり、実施ハードルは上がってくると言えるでしょう。

参考)

https://www.musashino-ad.co.jp/media/tv/price.html#:~:text=CM%E6%94%BE%E6%98%A0%E6%96%99%E9%87%91%E3%81%AE%E7%9B%AE%E5%AE%89,%E5%87%BA%E3%81%9B%E3%81%AA%E3%81%84%E9%87%91%E9%A1%8D%E3%81%A7%E3%81%AF%E3%81%82%E3%82%8A%E3%81%BE%E3%81%9B%E3%82%93%E3%80%82

https://cm.kokoku-direct.jp/price/tvcm

・(参考)芸能人の起用費用ランキング

知名度があがり、視聴者の好感度があがればあがるほど多額の契約金がもらえます。

テレビCMの場合、一般的に1クール・2クール・年間契約といった期間で契約を結ぶことが多く、大物タレントと言われる芸能人で大体1億円以上。人気俳優など中堅タレントで3,000万円〜8,000万円、売出し中のアイドルで500万円〜1,000万円程度が費用相場です。

例えば明石家さんまさんやタモリさん、イチロー選手の起用費用は1億8,000万円といわれており、その他にも木村拓哉さんは1億2,000万円といわれているそうです。若手であっても起用費用は数百万円といわれ、好感度の高さなども値段の高さに大きく影響するそうです。

・(参考)マス広告(テレビ/ラジオ/雑誌/OOH)費用一覧

テレビ、雑誌、ラジオなど不特定多数に向けた情報伝達手段を総称してマスメディアと呼びます。マス広告は交通広告や看板広告、チラシなどを含むあらゆる広告の種類の中でも圧倒的に広い層へのリーチができるという長所を持ちます。メディア毎に伝達できる情報や情報を受け取る人の属性に違いがあるため、広告宣伝の目的とターゲットに合わせて使い分けることができます。

テレビ:放送網の中心となる「キー局」でCMを一本流す場合の放映費用は30〜100万円が相場とされています。しかし、地方局の場合では1本5万円以下の放映費用で済む場合もあります。

ラジオ:放映費用は、東京のラジオ局では1本20秒で2万円台〜10万円台、地方では1本1万円台〜5万円台です。しかし、台本作成や企画にかかる制作費は別途必要となり、15万円程度が一般的な価格となります。

雑誌:雑誌広告への掲載費用は、雑誌の種類や発行部数、カラー広告かモノクロ広告かの違い、広告のサイズによっても大きく差があり、1本あたり50万円台から250万円台程度が相場といわれています。

OOH:デジタルサイネージ(屋外ビジョン・街頭ビジョン):出稿費用は媒体や場所によって様々ですが、例えば渋谷駅スクランブル交差点の街頭ビジョンだと月額300万円程度、渋谷駅構内のサイネージだと1週間で200〜300万円程度。

看板広告:渋谷駅ハチ公口の大型ボードだと1週間で800万円程度の広告出稿費になります。

交通広告(電車、空港、バス、タクシー):JR山手線の中吊り広告を1週間掲出する場合、サイズにもよりますが400〜900万円程度

アドトラック:料金は1週間で200万円程度と比較的安価で多くの人の目に触れさせることができるため、コストパフォーマンスが高いOOH広告

タイアップ

では、テレビを使いたい、有名人も起用したいが、予算が足りないという場合はどうすればよいのでしょうか?

一つの選択肢として、タイアップがあります。これは、テレビ番組内で商品などを無償で使ってもらう代わりに、その商品を宣伝してもらえる形となるという考え方の手法です。これであれば、高額な広告費用はかかりませんし、広告っぽさも抑制できるので、ユーザーから嫌悪感を抱かれることも少ないです。ただ、番組側の制作事情などにも左右されるので、希望すればいつでもできるわけではない施策にはなってしまいます。

YouTube広告の認知施策実施

広告内容/予算/期間

店舗数を急拡大させている来店系ビジネスを展開する広告主様にて、サービスの認知拡大を目的にYouTubeでの認知広告を実施いたしました。主な実施内容は以下の通りです。

広告内容:ブランドネームの認知を目的とした15秒の動画

予算:500万円

期間:3週間

結果~検索広告へ与えた影響~

実施期間中のリスティング広告の商標キーワードにおける各指標の変化は以下のようになりました。

表示回数は大きく増えたものの、CV数との正の相関は見られず、むしろ実施前の期間に比べて減少してしまうという意外な結果でした。

一方で意外な結果だったのは、動画キャンペーンそのものでも一定数のCVが獲得できたことです。今回は認知キャンペーンだったので、獲得を意識した入札戦略はとていませんし、獲得率が高いターゲットに配信セグメントを絞るといったことも行っておりませんでした。

結果として、表示回数が2,488回増えておりますので、便宜上で表示回数1回をYouTube広告を使って買うと想定すると、

500万円/2,488=約2,009円

ということになります。

マス広告の認知施策実施

続いて、その約2ヶ月後にマス広告での認知施策が行いました。

内容としては、深夜帯の地上波バラエティ番組での紹介と有名女性ファッション誌での紹介でした。

広告内容/予算/期間

こちら、タイアップでしたので、費用は発生しておりません。サービスを有名人に無償で受けて頂くという内容でした。

結果~検索広告へ与えた影響~

検索広告の数値変化は以下のようになりました。

◆女性ファッション誌発売日とTV番組放送日から計算

明らかに数字が変動しており、表示回数・コンバージョン数共に大きく増加しております。

雑誌やTV番組でクライアントのブランドネームを大きく取り上げたわけではないにも関わらず、これだけの反響が発生したことに驚きました。

まとめ

認知広告の領域におけるマス媒体の力を思い知らされた結果となりました。

また、広告という形ではなく、タイアップ企画という形なので金銭的な負担も抑えられております。企画連動型のため、広告感が抑えられていてむしろ良い効果を創出できたのかもしれません。

いずれにしても、ターゲティングがゆるい状態で配信した場合、まだまだYouTubeとテレビの反響の差は大きいと考えられます。

もし、YouTubeを活用する場合は、認知施策の場合でもターゲットはある程度絞った方が好ましいと考えられます。そのようにしないと、表示単価が安い層にばかり配信されていくように最適化が進んでしまう恐れがあるのかもしれません。

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