マーケティングを行う上で重要なこと、それはユーザーニーズを理解してそれに向けた施策を打つことです。
ユーザーのニーズや課題を明確にするためにも、自社の製品やサービスを購入するユーザー像であるペルソナの設定はもちろんのこと、顧客の購入までのプロセスを可視化することができるカスタマージャーニーを知る必要があります。
そこでこの記事では、ペルソナからカスタマージャーニーの作成方法まで一挙ご紹介いたします。
ペルソナとは?
自分が想定する顧客をより具体的なイメージとして落とし込んだものです。
本当に顧客が感じている課題を探し当てるには、「誰の、どんな課題を、どう解決するか」という問いに答えられる必要があります。
ペルソナを想定することによって、このうちの「誰の」の部分を掘り下げていくことができるようになります。
「課題」と「解決策」に目を向けることは当然ですが、顧客の本当に望むことを達成することが前提条件になります。
カスタマージャーニーとは?
カスタマージャーニーとは、「顧客が商品やサービスを購入する際のプロセス」を指します。
カスタマージャーニーを作ることで、顧客がどのように商品やブランドと接点を持って認知し、関心を持ち、購入意欲を喚起されて購買や登録などに至るのかという、顧客の行動や心理を時系列的に可視化できます。
カスタマージャーニーが再注目されている理由
カスタマージャーニーが注目されている理由としては、顧客ニーズや価値観、企業との接点、購入方法などが多様化したことが挙げられます。
従来の主なマーケティング施策はテレビ・雑誌・新聞といったマスメディアでした。
マスメディアはターゲットとの接点がわかりやすく、チャネルも少ないためカスタマージャーニーもシンプルでわかりやすいものでした。
しかし、今では消費者はInstagram、Youtube、TikTok、WEBサイト等あらゆるチャネルを横断して情報を取捨選択し購買行動を行うため、顧客の行動や接点が把握しづらい傾向にあります。
しかも、インターネットの発展とともに個人が得られる情報量が増えたことで、今まで以上に顧客ファーストな商品・サービスが求められるようになりました。
そこで企業側も、取得したデータやユーザ調査で得た情報をもとに顧客行動の全体像を分析する「カスタマージャーニー」という考え方を取り入れるようになったのです。
理想の人物像=ペルソナじゃない!
ペルソナ設定は、「こうであるだろう」という思い込みや「こうであってほしい」という希望的観測でペルソナを設定しないように気をつけましょう。
多様な方面からの視野を持ち客観性を取り入れてペルソナ設定を行わないと思うような結果が現れません。
そのためにより多くの情報を収集するようにしましょう。
例えば、SNSやyahoo知恵袋のよようなQ&Aサイトなどのコミュニティからのトレンド情報を取り入れたり、ターゲット層へのアンケート、インタビューを実施したりすることなどです。
カスタマージャーニーマップのつくり方
ペルソナを設定する
まず、ターゲットとなる顧客像(ペルソナ)を明確にします。
Webサイトへのアクセスデータ、過去に問い合わせてきた見込み顧客や成約した顧客のプロフィールなどの情報を活用し、商品・サービスの主要な顧客像をできるだけ詳細に設定しましょう。
例えば、以下のような属性などです。
- 年齢、性別、居住地・家族構成・職業などといった基本的な情報
- 趣味・価値観・抱える悩み
- ライフスタイルや行動パターンから見える、アクション
ペルソナを設定するときは、ストーリー仕立てで考えましょう。
また、「熱心なリピーター」と「初めてのユーザー」というように、必要に応じてペルソナの設定を複数作ることも重要です。
行動を洗い出す
顧客が最終的に購入に至るまでの一連のプロセスで「課題認識」→「情報収集」→「商品認知」→「比較検討」→「購入」のフェーズがあります。
それらをカスタマージャーニーマップに記載していきます。
行動をステージに分ける
分類したフェーズの中でペルソナがどのような行動をするのか想定します。
またBtoBビジネスの場合は、個人での購入とは違い、情報収集する担当者と購入決定する担当者が異なるので、行動フローが分岐することが想定できます。
顧客接点を明確にする
顧客とコミュニケーションが取れるフェーズがどこかをしっかりと明確にしておきます。
顧客と接点を持つことは非常に重要です。
逆にコミュニケーションを取れないと顧客はすぐにあなたのサービスや商品から離れていくので必ず設定しておきましょう。
感情の起伏を想像する
それぞれの行動の中で、ペルソナの感情や意識について想定します。
ペルソナがどう感じたか想定することで顧客の求める情報を明確化し、自社の課題や改善点を洗い出すことができます。
対応策を考える
カスタマージャーニーは作って終わりではなく、PDCAを回し続けることが大切です。
市場の変化とともにペルソナの行動フローも変化します。
定期的に見直しを行いブラッシュアップすることが必要です。
また始めにシンプルに作ったカスタマージャーニーもブラッシュアップを重ねるうちにその後得られた情報から精度を高めていくことができます。