【初心者】インターネット広告の種類とそれぞれの特徴について

インターネットはもはや社会のインフラとして大切な存在です。商品やサービスをPRする際に、インターネット広告を利用している企業や、検討している企業もあることでしょう。
インターネット広告の費用の国内推定市場規模は2兆円を超えており、首位に君臨していたテレビCMを抜いて市場は1位、今もまだ成長を続けています。
インターネット広告はさまざまな種類のものがあり「種類が多すぎてわからない」「PRしたい商品やサービスが、どの広告に合っているかわからない」といったウェブ担当者の声を聞くことが多いです。インターネット広告の種類とそれぞれの特徴、得られる効果についてご紹介します。

目次

インターネット広告を始める前に

インターネット広告は、配信したい広告をユーザーのニーズに合わせてターゲットを絞って出稿できることが強みです。PRしたい商品やサービスの広告予算、事業の規模に合わせて最適な広告を出していくことがポイントです。
ユーザーは大きく3つ「低関心層」「潜在層」「顕在層」と、興味や関心の度合いに合わせて分類されます。

・低関心層
自社の商材についてまだ認知しておらず、それに対するニーズも感じていない。

・潜在層
ある課題を抱えているが、自分の商品やサービスで解決できることを知らない

・顕在層
自社の商材を認知していて、具体的に商品やサービスの検討や比較をしはじめている。

このようなユーザーの分類を踏まえ、インターネット広告でターゲットにするユーザーや、広告を出稿する目的を明確にしておきましょう。

インターネット広告に期待される効果

インターネット広告で得られる効果は3種類に分類されます。

1.インプレッション効果

広告を見たゆーざーがブランドや商品を認知し、その後の消費行動に影響を及ぼす関節的な広告効果です。企業の認知やブランドイメージの確立、向上が目標になり、近年では動画広告など高品質な広告を出すことでインプレッション効果を最大化する事ができます。

2.トラフィック効果

広告を見たユーザーに、クリックなどのアクションを起こさせ自社サイトへ誘導する効果のことです。
トラフィック効果を高めることで、商品やサービスに関するお問い合わせ・購入といったユーザーの行動に繋がります。

3.レスポンス効果

広告を見て自社さいとへ訪れたユーザーが、商品やサービスの資料請求や購入など具体的なアクションを起こす効果のことです。インターネットでは、広告をクリックしてそこからすぐにアクションを起こすことができ、さらに興味関心、地域、配信時間、デバイスなど詳細なターゲティングが可能なため、レスポンス効果を高めやすいです。

インターネット広告11種類と効果のご紹介

商品やサービスの興味や関心の度合いで分類される「低関心層」「潜在層」「顕在層」に加え、自分の商品やサービスのファンである「顧客層」から、それぞれの段階別におすすめのインターネット広告の種類をご紹介します。

低関心層向けのインターネット広告

・純広告

特定のウェブサイトの広告枠を一定の期間で買い取り、広告を配信することを指し、Yahoo! JAPANやニコニコ動画、日本経済新聞社といったメディアサイトで提供されています。
ポータルサイトの上部や左右の部分にある配信面に動画や画像を広告配信できるバナー広告や、Webメディア上のトップなどに動画やアニメーションが流れるマイページジャック広告(リッチ広告)といった広告が方法として挙げられます。
各メディアが配信している広告枠は、特定の期間配信することを前提とした契約ができる「期間保証型」や、広告の表示回数を指すインプレッション数を必ず保証する「インプレッション保証型」といった契約の形態により広告にかけられる費用が変わってきますので、注意が必要です。

・動画広告

YouTubeなどの動画配信サービスの動画コンテンツに、動画形式の広告を差し込んで配信する方法です。
動画であるため、ウェブサイトの広告に比べて商品やサービスの理解が進みやすく、動画を視聴するユーザーも増えてきていることから、動画広告の需要が高まってきています。
テレビCMのような販促効果を得る点や、商品やサービスにストーリー性を付加することができるといった点が魅力的です。
動画広告の配信方法は3種類に分類されます。

1.インストリーム動画広告
YouTubeのような動画広告でCMのように数秒から数十秒の間、商品やサービスの魅力をユーザーに配信します。視聴する動画の視聴する直前や途中に差し込まれる「プリロール動画広告」や動画広告を特定の時間を視聴後にスキップできる「スキッパブル広告」、スキップができずに最後まで視聴させる「ノンスキッパブル広告」があります。

2.インバナー広告
ウェブサイトの上部や、左右の広告エリアに動画を設置することができます。
バナー広告の動画バージョンといったもので、ユーザーの興味や関心のあるコンテンツによって配信動画の内容を変えることや、ABテストができることが特徴です。

3.インリード広告
ユーザーがWebページをスクロールして、動画広告が画面に表示されたら動画が再生されるという仕様の広告で、インストリーム動画広告やインバナー広告よりも新しい広告の形です。
画面をスクロールすることでスキップ可能なため、ユーザーの興味のある広告だけが再生されます。

・ネイティブ広告

記事広告はニュースなどの情報をチェックしているユーザーの邪魔にならないように、その配信元のメディアに自然に溶け込まれているように作成された広告を指し、例えば「ニュースをまとめたアプリでニュースにまぎれて配信されている広告」や、「SNSのタイムライン上に紛れてある広告」といったものが該当します。
他の広告とは違い、ユーザーの邪魔にならないよう配慮された設計になっており、一般的なバナー広告よりもクリックされやすいといった特徴があります。

潜在層向けのインターネット広告

・ディスプレイ広告

ウェブサイトや、アプリ上部の広告エリアに表示される画像やテキスト、動画広告のことを指し、バナー広告と呼ばれることもあり、純広告の広告エリアは契約して表示することができますが、ディスプレイ広告ではGoogleなどの媒体の、パートナーサイト上に配信することができます。
ウェブサイトにあるコンテンツをターゲットにし、自社商品やサービスに興味がある人などのユーザーにPRすることができます。
Google、Yahoo!やその他のDSPで配信することができ、いずれも広告として表示のされ方や運用は通ずるものがありますが、設定可能なターゲティングに違いがあるものも存在します。
Google広告のディスプレイ広告を何種類かご紹介します。

キーワードターゲティング
商品やサービスに関心の持つ可能性の高いユーザーに対して設定したキーワードに関連するウェブページやアプリに画像や動画の広告を配信できます。

プレースメントターゲット
広告を配信したい特定のウェブページをURLで指定することができる方法です。
家電の広告を出したいと考えたとき、家電製品の紹介をしているウェブサイトやブログを指定することで、指定先のページで広告を配信することができます。

トピックターゲティング
メディアがあらかじめ設定しているトピックに広告を配信することができます。トピックが例えば「ショッピング」であればGoogleが「ショッピング」と判断している広告枠に配信することができます。

Yahoo!ディスプレイアドネットワークを何種類かご紹介します。
以下のような方法で広告を配信できます。

インタレストマッチ
インタレストマッチとは、「現在見ているWebページの内容」「過去に見たWebページの内容」「直前の検索キーワード」などを総合的に判断し、最も関連性の高い広告を表示させるターゲティングです。ディスプレイ広告に登録した広告文に含まれるキーワードを基に、興味関心の合うユーザーが選定され、広告が配信されるという仕組みになっています。

サーチキーワードターゲティング
ユーザーが検索エンジンで検索したキーワードに連動して広告を出せる手法です。
例えば「新築 マンション」で検索をしたユーザーに対して、マンションの広告が表示される、とった手法になります。
広告の配信先はYahoo!知恵袋やYahoo!ニュースで配信されます。

・アフィリエイト広告

アフィリエイト広告は、広告配信の表示やクリックだけでは広告費は発生せず、ユーザーが購入や、資料請求などの行動があった場合にのみ広告費が発生する掲載方式です。(掲載のみでも固定費が発生するメディアもあります。)
ユーザーが自分のウェブサイトやブログを経由して、商品が購入されると、購入された件数や、商品の単価などに応じて報酬が決まります。物販系と情報系と呼ばれるアフィリエイトがあり、物販系であればウェブサイトやブログで商品を紹介したものをユーザーが購入した場合に報酬が発生します。楽天アフィリエイトや、Amazonアソシエイトなどが代表的です。
情報系であれば、ウェブサイトやブログで「ダイエット」や「株」、「ゲーム攻略」といったジャンルの情報とともに、関連する商材の広告を扱ったものです。

・SNS広告

MetaやTwitterといったSNSを使用した広告です。Meta、Instagram、Twitter、LINE、TikTokのそれぞれのSNS広告についてご紹介します。

Meta広告(旧Facebook広告)
Metaは、インターネット上で社会的なつながりを作ることができるサービスで、もともとの友人同士を繋ぐコミュニティを作るために始まったSNSです。実名登録で利用している方が多く、友達の投稿をほかの友達にも表示する「シェア」により情報を拡散することもできます。Meta広告では、ターゲットを性別、年代、趣味、嗜好といった出稿前に条件を詳細に設定できるため、広告主は明確なターゲットに広告を配信できる可能性が高まります。
その他に、タイムラインやインストリーム動画に広告を表示させたり、Metaと提携しているアプリに広告を配信することができます。

Instagram広告
Instagramは、画像や動画投稿はもちろんのこと、最近ではストーリー投稿がメインとなっているSNSです。ハッシュタグ検索を築き上げた文化もあります。
広告ターゲティングは、Metaユーザーの情報を基に設定ができ、年齢、性別、興味関心など細かな設定ができます。また、広告っぽさを感じさせずに広告を表示させることができるのも特徴の1つです。
写真共有のSNSという特徴から魅力的な画像や動画を投稿するためのクリエイティブ力が必要になります。

Twitter広告
Twitterは、匿名で利用されていることが多く、1つの投稿につき140文字までの制限があるというシンプルなものです。しかし、リツイートという機能により発信した投稿が他のユーザーに拡散されるという仕様があるため、情報の拡散性が非常に高いです。通常は自分のアカウントをフォローしているユーザー(フォロワー)にだけ投稿したツイートが表示されますが、Twitter広告では、フォロワー以外にも自分のツイートを届けることができます。
自分のツイートを広告として配信する際に、Twitter特有のターゲティングができ、例えば過去に「ダイエット」とツイートしたユーザーをターゲティング設定することができます。

LINE広告
LINEは、友人同士でのメッセージのやり取りや、複数人での会話ができるSNSです。ニュースを見れたり、ウォレットが使えるのも特徴の一つになります。
SNS利用者が約8,900万人と一番多いことから、他のSNSをやってない人にも広告を配信することができます。また、商品の獲得以外にもお友達を増やす目的でも利用することもできます。
配信面は、LINE以外にもLINEマンガやLINEポイントなど提携しているアプリにも配信することができます。

TikTok広告
TikTokは15~60秒ほどの動画を投稿したり、見ることができるSNSです。利用者層は若者が多く、Z世代を獲得するのに向いています。
配信方法は動画のみになりますが、スマホの全画面に動画広告が表示されるため他のSNSより訴求力は強く、さらに1日の利用時間も長いため、広告の効果を得られやすいのが特徴です。

顕在層向けのインターネット広告

・リスティング広告

リスティング広告は、インターネットを利用するユーザーが検索エンジンでキーワードを検索する際、検索されたキーワードに応じて検索結果の上部や下部の広告欄に配信される広告を指します。検索型連動広告と呼ばれ、広告をクリックすることで課金される仕組みで、少ない資金でも始められることから、インターネット広告を配信の際に多くの広告主の方が利用しています。Google広告やYahoo!プロモーション広告が代表に挙げられます。
Google広告では、Googleの検索結果に広告を出す方法で、世界的にシェアの高い検索エンジンで広告を出すことができるため非常に利用者が多いです。

・リマーケティング広告

自分のウェブサイトにユーザーが訪れたものの、何かしらの理由で商品の購入などに至らず去ってしまったユーザーを追いかける広告です。ウェブサイトに訪れてもらったということは、抱えている問題を自分の商品やサービスで解決できるかもしれないという検討の状態にあり、顧客に至らなかったユーザーにもう一度訪れてもらうことで、コンバージョンに繋げることができます。
リスティング広告と併用して使われることが多く、リスティング広告でユーザーをウェブサイトなどに誘導し、離脱してしまったユーザーをリマーケティングで追いかけるという戦略があります。
代表的なものではGoogle広告とYahoo!プロモーション広告でリマーケティング広告が使われますのでご紹介します。

GDNリマーケティング広告
Googleディスプレイ広告を使うもので、多彩なターゲティング機能があり、それらをうまく組み合わせて展開させることで広告の効果を高めることができます。年齢や地域、興味や関心など細かい設定ができます。

GDN類似ユーザーターゲティング
自分のウェブサイトに訪れたユーザーや商品購入に至ったユーザーと類似するユーザーに広告配信することができるターゲティング機能です。類似する行動をとったユーザーを自動でリスト作成をすることで、新規顧客の獲得の可能性をたかめることができます

YDN リターゲティング
こちらはGDNと同じようにウェブサイトの広告枠にリターゲティング広告を出稿することができますが、Yahoo!のサービスで出稿できるというサービスでの違いがあります。

YDN類似リターゲティング
GDN類似ユーザーリターゲティングと同じような仕様です。異なる仕様は、GDNでは自動で作成されたリストを、YDNでは自分で設定を行い作成をします。

顧客に向けたインターネット広告

・メール広告

メール広告は自社の商材をすでに知っている人や購入実績がある人に向けた配信方法になります。既存顧客に向けての新規キャンペーンやリピート強化などに適しています。
また広告作成を行う際、外注を行っている企業もあるため、大量の顧客を抱えている場合は、効果的に広告を配信するために外注も検討してみると良いでしょう。

・アドレサブル広告

企業が持つ顧客データ(CRMデータ)を基に、特定のユーザーに広告を配信する方法で、顧客の行動や、傾向を分類してユーザー層を分けて広告を配信することで購入率を高めたり、リピーターを育んだりすることができます。過去の購入の傾向や類似ユーザーのデータから広告の配信を行いやすいという特徴があります。

・リマーケティング広告

顕在層向けにもご紹介したリマーケティング広告ですが、顧客層向けにも有効な使い方をすることができます。
自分の商品やサービスを扱うウェブサイトに訪れたユーザーがコンバージョンに至った際、そのユーザーに対して再度商品やサービスの利用を促すために広告を表示することができます。この方法も、Google広告、Yahoo!プロモーション広告を使うことで広告を配信することができます。

まとめ

ここまで、インターネット広告で期待される効果やそれぞれ「低関心層」、「潜在層」、「顕在層」「顧客層」に分類して広告の効果や特徴をご紹介しました。
自分の商品やサービスはどんなユーザーを狙えば良いのかを明確にすることで、広告配信を正しく行うことができるでしょう。
また、インターネット広告は少ない資金からでも手軽に始めることができます。無料でGoogleやYahoo!のアカウントが作成できますので、出稿管理が比較的簡単なGoogleやYahoo!リスティング広告、ディスプレイ広告の配信をおすすめします。

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