GA4のセッション数でわかることは？定義や確認方法を解説

2024/10/18

GA4のセッション数の定義やカウント方法が従来のGoogle Analyticsと異なり、理解が難しい。
GA4でのセッション数の確認方法が分からず、データ分析に支障が出ている。
セッション数のデータをどのように活用すればよいかが分からず、施策の効果測定がうまくいかない。

はじめに

Google Analytics 4（GA4）は、従来のGoogle Analyticsに比べて大幅に進化したウェブ解析ツールです。その中でも、「セッション数」はウェブサイトのパフォーマンスを測定する上で重要な指標の一つです。しかし、GA4におけるセッション数の定義や計測方法が変わったことで、従来のやり方に慣れた方々は戸惑いを感じているかもしれません。

この記事では、GA4のセッション数について、その定義やカウント方法、そして実際にデータを確認する方法を分かりやすく解説します。さらに、セッション数をどのように分析し、改善施策に活用するかについても触れていきます。この記事を読むことで、GA4のセッション数を理解し、自身のウェブサイトのパフォーマンス向上に役立てることができるでしょう。

GA4の基本的な使い方から、セッション数を活用した高度な分析まで、幅広く解説していますので、初心者から上級者まで参考になる内容となっています。ぜひ、最後までお読みいただき、GA4のセッション数をマスターしましょう。

用語解説
セッション数・・・ セッション数とは、ユーザーがウェブサイトにアクセスしてから離脱するまでの一連の行動をひとまとまりとしてカウントする指標です。GA4では、セッションの開始・終了条件が従来のGoogle Analyticsと異なるため、注意が必要です。セッション数が増加すれば、それだけ多くの訪問があったことを示し、サイトの人気度や利用状況を把握するのに役立ちます。

GA4のセッション数とは？

GA4（Google Analytics 4）におけるセッション数は、ウェブサイトのパフォーマンスを測定するうえで非常に重要な指標です。しかし、従来のGoogle Analyticsとは異なる定義やカウント方法が採用されており、理解しておくべきポイントがいくつかあります。

このセクションでは、GA4のセッション数について詳しく解説し、その意味と価値について考察していきます。

GA4のセッション数の定義と従来のGoogle Analyticsとの違い

GA4におけるセッション数とは、ユーザーがウェブサイトにアクセスしてから、一定期間内に行った一連の行動を一つのセッションとしてカウントするものです。このセッション数は、従来のGoogle Analytics（Universal Analytics）におけるセッション数と基本的な概念は似ていますが、いくつか重要な違いがあります。

まず、GA4ではセッションの開始と終了条件が異なります。 Universal Analyticsでは、セッションは特定の時間（デフォルトでは30分）が経過するか、日付が変更された際に終了する仕様でした。しかし、GA4では、セッションは新しいキャンペーンが始まったとき、または一定のタイムアウト（デフォルトで30分）が経過したときに終了します。この変更により、セッション数が異なる結果となることがあります。

さらに、GA4ではイベントベースのデータ収集が行われるため、セッションのカウントに影響を与えるイベントが従来とは異なります。例えば、ページビューやユーザーのアクションが独立したイベントとして記録され、それらがセッションの一部としてカウントされることになります。

セッション数が示す具体的なデータ

セッション数は、ユーザーがウェブサイトでどのように行動しているかを示す指標です。具体的には、以下のようなデータを含みます。

ユーザーの訪問回数
- セッション数は、ユーザーがウェブサイトにアクセスした回数を示します。これは、サイトの人気度や集客力を測る上での基本的な指標となります。
滞在時間
- 各セッションでユーザーがどれくらいの時間をウェブサイト上で過ごしたかもセッションデータの一部です。滞在時間が長いほど、ユーザーがコンテンツに興味を持っていることがわかります。
ページビュー数
- セッション内で表示されたページの総数も重要なデータです。ページビュー数が多い場合、ユーザーは複数のコンテンツに関心を持ち、サイトを深く探索していることを示唆します。

なぜセッション数が重要なのか、その意味と価値

セッション数は、単なるアクセス数以上の情報を提供します。それは、ユーザーの行動やサイトのエンゲージメントレベルを評価するための重要な指標です。たとえば、セッション数が多ければ、サイトに多くのユーザーが訪問していることを示しますが、同時にその質も考慮する必要があります。滞在時間やページビュー数を組み合わせることで、ユーザーがどれだけサイトに興味を持っているかをより正確に把握できます。

また、セッション数を監視することで、キャンペーンやSEO施策の効果を測定することが可能です。例えば、新しいコンテンツやキャンペーンをリリースした後、セッション数が増加した場合、その施策が成功したと判断できます。逆に、セッション数が減少した場合、何らかの問題が発生している可能性があるため、迅速な対応が求められます。

用語解説
イベントベース・・・ イベントベースとは、ユーザーの行動を個別のイベントとして記録するデータ収集の方法を指します。GA4では、ページビューだけでなく、クリックやスクロールなどのユーザーアクションもイベントとしてカウントされるため、より詳細な分析が可能です。従来のページビュー中心のアプローチから進化したこの方法は、ユーザーの行動をより正確に把握するのに役立ちます。

GA4のセッション数の計測方法

GA4（Google Analytics 4）でのセッション数のカウント方法は、従来のGoogle Analyticsと異なる点がいくつかあります。この違いを理解しておくことは、正確なデータ分析を行うために非常に重要です。

このセクションでは、GA4におけるセッション数のカウント方法や、セッションの開始・終了条件について詳しく解説します。

GA4でのセッション数のカウント方法の詳細説明

GA4では、セッション数がユーザーの一連の活動をまとめた指標としてカウントされます。具体的には、ユーザーがウェブサイトやアプリを訪問し、そこで行うすべてのアクション（ページビュー、クリック、スクロールなど）が一つのセッションにまとめられます。GA4の大きな特徴は、このアクションがイベントベースで記録されることです。

セッションは、ユーザーがウェブサイトを訪問した瞬間に開始され、その後のすべてのイベントが同じセッションに紐付けられます。これにより、ユーザーの行動がより細かく追跡され、どのような行動がサイト内で行われているのかを詳細に把握できるようになります。

セッションの開始・終了条件

GA4におけるセッションの開始と終了には、いくつかの条件が設定されています。これらの条件は、データ分析の際に重要な要素となるため、しっかりと理解しておくことが必要です。

セッションの開始条件
セッションは、ユーザーが初めてウェブサイトにアクセスしたときに開始されます。特に新規ユーザーが訪問した際や、キャンペーンリンクを通じてアクセスがあった場合、セッションが新たにスタートします。これは、ウェブサイトのパフォーマンスを測る上で重要なデータポイントとなります。
セッションの終了条件
セッションの終了にはいくつかの要因があります。まず、ユーザーがウェブサイトを離れて30分以上経過した場合、セッションはタイムアウトして終了します。これはデフォルトの設定であり、ユーザーが再びサイトを訪れると、新しいセッションが開始されます。
さらに、日付が変わったときや、特定のキャンペーンから別のキャンペーンに移動したときにも、セッションは終了します。これにより、異なる日やキャンペーンごとにセッションが区切られ、データの比較や分析がしやすくなります。

タイムアウトやセッションリセットの基準

GA4では、セッションのタイムアウトはデフォルトで30分に設定されています。この設定は、ユーザーがサイト内で活動を停止してから30分経過すると、セッションが自動的に終了するというものです。例えば、ユーザーがサイトを訪れてコンテンツを閲覧し、その後しばらくの間他のウェブサイトを見たり、PCから離れたりした場合、その間が30分以上であれば、新しいセッションが開始されることになります。

また、セッションがリセットされる条件として、以下の状況が挙げられます。

日付変更
GA4では、日付が変わるとセッションが自動的にリセットされ、新しい日付でのセッションが開始されます。これは、日別でのデータ集計や分析を行う際に有用です。
新しいキャンペーンの訪問
新しいキャンペーンリンクを通じて訪問した場合、現在のセッションは終了し、新しいセッションが開始されます。これにより、異なるマーケティングキャンペーンの効果を個別に評価できるようになります。

用語解説
イベントベース・・・ イベントベースとは、ユーザーの個別の行動（例: ページビュー、ボタンのクリック、フォーム送信など）を「イベント」として記録するデータ収集方法です。GA4では、これらのイベントがセッションに紐付けられ、ユーザーがウェブサイトで行ったすべてのアクションを包括的に把握できるようになっています。

GA4でセッション数を確認する方法

GA4（Google Analytics 4）でのセッション数を確認することは、ウェブサイトのパフォーマンスやユーザーの行動を理解するための基本的なステップです。GA4のインターフェースは従来のGoogle Analyticsとは異なるため、初めての方には少し戸惑うかもしれません。

このセクションでは、セッション数を確認する具体的な手順や、レポート機能の活用方法、さらにはカスタムレポートの作成方法について詳しく解説します。

GA4のインターフェースを使ったセッション数の確認手順

GA4でセッション数を確認するには、まずGA4のインターフェースにアクセスします。ログイン後、ホーム画面に移動すると、概要レポートが表示されます。この概要レポートでは、基本的なセッション数やユーザー数、イベント数などが一目で確認できます。

具体的な手順は以下の通りです。

ホーム画面での確認
- ログイン後、GA4のホーム画面にアクセスすると、「ユーザー数」「新規ユーザー数」「セッション数」といった主要な指標が表示されます。ここでは、特定期間のセッション数が簡単に確認できます。
リアルタイムレポートの活用
- 左側のメニューから「リアルタイム」を選択すると、現在進行中のセッションや、リアルタイムでのユーザー行動が確認できます。このレポートでは、今まさにウェブサイトを訪れているユーザーのセッションを監視することができます。

GA4 セッション合わない定義見方リアルタイムレポート — リアルタイムレポートの活用

レポート機能の活用法

GA4では、さまざまなレポート機能を活用して、セッション数をより深く分析することができます。ここでは、いくつかの主要なレポートを紹介します。

ユーザーエクスプローラ
- 「ユーザーエクスプローラ」レポートを利用することで、個々のユーザーのセッション履歴や行動を詳細に追跡できます。このレポートは、特定のユーザーがどのようにウェブサイトを利用しているかを理解するのに役立ちます。
イベントレポート
- 「イベントレポート」は、ユーザーがセッション中に実行した具体的なアクション（イベント）を分析するためのツールです。例えば、クリック、スクロール、ビデオ再生などのイベントがどのセッションで発生したかを確認できます。これにより、ユーザーがどのような行動をとったかを詳細に分析することができます。
リアルタイムレポート
- 「リアルタイムレポート」では、現在進行中のセッションをリアルタイムで監視できます。これにより、特定の時間帯やキャンペーンの効果を即座に把握でき、迅速な対応が可能になります。

カスタムレポートの作成方法とその利点

GA4では、標準のレポートだけでなく、カスタムレポートを作成することもできます。カスタムレポートは、特定のビジネスニーズに応じて、必要なデータを抽出・分析するのに非常に有効です。

カスタムレポートの作成手順
- 左側のメニューから「探索」タブに移動します。ここで、「空白」から新しいレポートを作成するか、既存のテンプレートを利用してカスタムレポートを作成できます。フィルタやセグメントを活用して、特定のユーザーグループやアクションに焦点を当てたレポートを作成することが可能です。
カスタムレポートの利点
- カスタムレポートの最大の利点は、ビジネスのニーズに合ったデータを自由に抽出できる点です。これにより、標準レポートでは得られないインサイトを発見でき、より精度の高い意思決定が可能になります。例えば、特定のキャンペーンが特定の地域やデバイスにどのように影響を与えたかを詳しく分析することができます。

用語解説
カスタムレポート・・・ カスタムレポートとは、GA4の標準レポートにはない、特定のデータセットや分析条件に基づいて作成されたレポートです。ユーザーは自分のニーズに合わせてフィルタやディメンション、指標を自由に選択でき、より詳細で特化した分析を行うことが可能です。カスタムレポートを使うことで、ビジネスに特化したインサイトを得ることができます。

セッション数を分析するポイント

セッション数は、ウェブサイトのパフォーマンスを評価するための重要な指標です。しかし、単にセッション数を確認するだけでは、そのデータを最大限に活用することはできません。ユーザー行動の詳細な分析や、ページごとのセッション数の比較を行うことで、より深いインサイトを得ることが可能です。

このセクションでは、セッション数を使ったユーザー行動の分析方法や、効果的なKPI設定について詳しく解説します。

セッション数を使ったユーザー行動の分析方法

セッション数を分析する際には、単純な数字の確認にとどまらず、ユーザーがサイト内でどのような行動を取っているかを理解することが重要です。GA4では、セッション内で発生した各イベントを詳細に追跡できるため、ユーザー行動のパターンを把握することが可能です。

例えば、特定のセッションでユーザーがどのページを訪問し、どのイベントをトリガーしたかを分析することで、ユーザーが何に興味を持っているのか、またはどのポイントで離脱したのかが分かります。これにより、ユーザーエクスペリエンスの改善や、コンバージョン率の向上につながる具体的な施策を講じることができます。

また、ユーザーがサイト内でどれだけの時間を過ごしたか、どのルートをたどったかを理解することで、コンテンツの質やナビゲーションの使いやすさを評価することも可能です。これらのデータは、ウェブサイト全体の最適化に役立ちます。

ページごとのセッション数分析と、その結果からわかること

ページごとのセッション数を分析することで、各ページがユーザーにどのように受け入れられているかを把握できます。特に重要なのは、どのページが最も多くのセッションを集めているか、そしてそのページでユーザーがどのような行動を取っているかです。

例えば、特定のページに高いセッション数が集まっている場合、そのページはユーザーにとって魅力的である可能性が高いです。しかし、もしそのページでの滞在時間が短かったり、直帰率が高かったりする場合、ページの内容やデザインに改善の余地があるかもしれません。

また、コンバージョンページ（購入ページやお問い合わせページなど）に多くのセッションが集まっている場合、セッション数を詳細に分析することで、ユーザーがどのようにコンバージョンに至ったのかを理解することができます。これにより、他のページやコンテンツにおいても同様の効果を引き出すためのヒントを得ることができます。

セッション数を基にしたKPI設定やパフォーマンスの評価方法

セッション数を効果的に活用するためには、KPI（Key Performance Indicator）の設定が欠かせません。KPIとは、ビジネスの目標を達成するための重要な指標であり、セッション数はその中でも基本的な指標の一つです。

KPIを設定する際には、単にセッション数の増減だけでなく、セッションあたりのコンバージョン率や、ユーザーの滞在時間、ページビュー数など、関連する指標も考慮することが重要です。これにより、セッション数の増加がビジネス目標の達成にどのように寄与しているかを評価できます。

例えば、以下のようなKPIを設定することが考えられます。

セッション数の月次成長率: 月ごとにセッション数がどれだけ増加したかを追跡し、サイトの成長度合いを測定する。
セッションあたりのコンバージョン率: セッション数に対するコンバージョンの割合を計測し、マーケティング施策の効果を評価する。
セッションあたりの平均滞在時間: ユーザーがセッション中にサイトで過ごす時間の平均を計測し、コンテンツの質やエンゲージメントを評価する。

これらのKPIを定期的にモニタリングし、目標達成度を評価することで、ウェブサイトのパフォーマンスを継続的に改善することができます。

用語解説
KPI（けー・ぴー・あい）・・・ KPIとは「Key Performance Indicator」の略で、ビジネスやプロジェクトの目標達成状況を測定するための重要な指標です。例えば、ウェブサイト運営においては、セッション数やコンバージョン率がKPIとして設定されることが多く、これらを追跡・評価することで、施策の効果や改善点を明確にすることができます。

セッション数と他の指標との関係

ウェブサイトのパフォーマンスを総合的に評価するためには、セッション数だけでなく、他の指標との関連性を理解することが重要です。セッション数は多くのデータと相互に影響し合い、その結果としてウェブサイト全体の効果を測る手段となります。

このセクションでは、セッション数とユーザー数、ページビュー（PV）数、滞在時間の違いや相関関係について説明し、さらにセッション数の変動が意味すること、コンバージョン率との関連性について詳しく解説します。

セッション数とユーザー数、PV数、滞在時間の違いと相関関係

セッション数は、ユーザーがウェブサイトを訪問してから離脱するまでの一連の行動を表しますが、他の指標とも密接に関連しています。これらの指標の違いと、どのように関連しているかを理解することが、効果的なデータ分析の第一歩です。

ユーザー数との関係
- ユーザー数は、ウェブサイトを訪問した一意のユーザーの数を示します。セッション数とユーザー数の関係は、一般的にユーザー数が増えればセッション数も増加する傾向にあります。ただし、一人のユーザーが複数回サイトを訪問することも多いため、セッション数はユーザー数よりも多くなるのが通常です。例えば、リピーターが多いサイトでは、ユーザー数に対してセッション数が大きく増加します。
PV数との関係
- ページビュー（PV）数は、ウェブサイト上で表示されたページの総数を表します。セッション中にどれだけ多くのページが閲覧されたかは、ユーザーの興味やコンテンツの魅力を反映します。一般的には、セッション数が増えればPV数も増加しますが、PV数が多い場合には、ユーザーが多くのページを閲覧している可能性が高くなります。逆に、PV数が少ない場合は、ユーザーが求める情報を素早く見つけたか、またはコンテンツが期待に応えられなかった可能性があります。
滞在時間との関係
- 滞在時間は、ユーザーがセッション中にサイトで過ごした時間を示します。セッション数が多い場合、滞在時間が長くなることが期待されますが、これは必ずしも相関するわけではありません。滞在時間が短い場合は、ユーザーが必要な情報を素早く取得しているか、逆にサイトの使いやすさに問題がある可能性があります。一方、滞在時間が長い場合は、コンテンツがユーザーを引きつけていることを示します。

セッション数の増加が示すもの、減少が示すもの

セッション数の変動は、ウェブサイトのパフォーマンスやユーザーの行動に対するインサイトを提供します。セッション数が増加することは多くの場合、ポジティブなシグナルとして捉えられますが、その背後にある理由を理解することが重要です。

セッション数の増加が示すもの
- セッション数が増加する場合、それは通常、より多くのユーザーがサイトに興味を持ち、訪問していることを示します。新しいコンテンツの公開や、効果的なマーケティングキャンペーンが成功した場合にセッション数が増加することがあります。また、検索エンジンでのランキング上昇や、SNSでの拡散が要因となることも考えられます。
セッション数の減少が示すもの
- 一方、セッション数が減少する場合、サイトのトラフィックに問題がある可能性があります。コンテンツの質が低下したり、競合他社が魅力的なコンテンツを提供した場合、ユーザーが離れていくことがあります。また、技術的な問題やUX（ユーザーエクスペリエンス）の問題が原因で、ユーザーがサイトを訪れなくなることもあります。

セッション数とコンバージョン率との関連性

セッション数とコンバージョン率は、ウェブサイトの成果を測る上で非常に重要な関連性を持つ指標です。コンバージョン率とは、セッション数に対してどれだけのユーザーが望ましい行動（購入、問い合わせ、登録など）を完了したかを示す指標です。

セッション数とコンバージョン率のバランス
- 一般的に、セッション数が増加すればコンバージョン数も増加することが期待されますが、コンバージョン率は一定ではありません。セッション数が増加してもコンバージョン率が低下する場合、トラフィックは増加しているが、質の高いユーザーを引き寄せられていない可能性があります。これは、マーケティングキャンペーンのターゲティングが不十分であるか、またはランディングページに問題があることを示唆しています。
高いコンバージョン率を目指すために
- 高いコンバージョン率を維持するためには、セッション数だけでなく、セッション中のユーザーの行動を詳細に分析することが必要です。コンテンツの質、サイトのナビゲーション、フォームの使いやすさなどを最適化することで、セッション数が増加してもコンバージョン率が低下しないようにすることが重要です。

用語解説
コンバージョン率・・・ コンバージョン率とは、ウェブサイトを訪れたユーザーのうち、特定の目的（購入、登録、問い合わせなど）を達成したユーザーの割合を示す指標です。例えば、100人の訪問者のうち5人が購入を完了した場合、コンバージョン率は5％となります。コンバージョン率が高いほど、サイトの目的が効果的に達成されていることを意味します。

セッション数を活用した改善施策

セッション数はウェブサイトのトラフィックやユーザーの関心を示す重要な指標ですが、それを増加させ、より質の高いセッションを実現するためには、具体的な施策が必要です。また、セッション数の向上だけでなく、ユーザーが離脱する要因を減らすことも、サイト全体のパフォーマンスを向上させるために重要です。

このセクションでは、セッション数の増加を目指した施策や、離脱率を下げるためのアクションプラン、さらにABテストやUX最適化の手法について解説します。

セッション数の増加を目指すための施策例

セッション数を増加させるためには、ユーザーが再度訪問したくなるようなウェブサイト作りが欠かせません。以下に、セッション数を増やすための具体的な施策をいくつか紹介します。

ページの改善
- ページの読み込み速度を向上させることで、ユーザーの離脱を防ぎ、セッション数の増加につなげることができます。ページ速度は、ユーザーエクスペリエンスに大きな影響を与えるため、画像の最適化や不要なスクリプトの削除など、ページの軽量化を図りましょう。
- また、コンテンツの質を向上させることも重要です。ユーザーが求める情報を的確に提供し、読みやすく整理されたコンテンツを作成することで、訪問者がサイト内をさらに探索するよう促します。
ユーザーエンゲージメントの向上
- ユーザーエンゲージメントを高めることで、サイトに対するユーザーの関心を持続させ、リピート訪問を促すことができます。例えば、インタラクティブな要素（クイズ、アンケート、コメント機能など）を追加することで、ユーザーが積極的に関与する機会を増やすことができます。
- また、メールマーケティングやSNSを活用して、定期的に新しいコンテンツやキャンペーン情報を配信し、ユーザーを再訪問へと導く施策も効果的です。

離脱率を下げるための具体的なアクションプラン

セッション数を増加させるだけでなく、ユーザーがサイトから早期に離脱することを防ぐための施策も重要です。離脱率が高い場合、ユーザーがサイト内で適切な情報を見つけられなかったり、サイトのナビゲーションに問題がある可能性があります。

コンテンツのリレーション強化
- サイト内のコンテンツを効果的にリンクさせ、ユーザーが関連情報を簡単に見つけられるようにすることで、離脱率を低下させることができます。例えば、記事内に関連するコンテンツへのリンクを設置し、ユーザーが別の記事にスムーズに移動できるようにしましょう。
明確なコールトゥアクション（CTA）の配置
- ユーザーが次にどのような行動を取るべきかを明確に指示することで、サイト内での回遊を促進し、離脱率を下げることができます。CTAボタンを目立つ位置に配置し、シンプルかつ具体的な指示を与えることが重要です。

ABテストやUX最適化の手法

ABテストやUX最適化は、セッション数を増加させ、離脱率を下げるための効果的な手法です。これらの方法を活用することで、ユーザーの反応を実際に計測し、データに基づいた改善を行うことができます。

ABテストの実施
- ABテストでは、異なるバージョンのページや要素（例: 見出し、画像、CTAボタンなど）を比較し、どちらがユーザーにとってより効果的かを検証します。テストの結果に基づいて、最適なバージョンを採用することで、セッション数の増加やコンバージョン率の向上を図ることができます。
UX最適化の実施
- ユーザーエクスペリエンス（UX）を最適化することで、ユーザーがサイト内で快適にナビゲートできるようになります。これには、モバイルフレンドリーなデザインの採用、使いやすいメニュー構造の構築、視覚的に魅力的なデザインの適用などが含まれます。UX最適化により、セッション中のユーザーの満足度が向上し、リピーターの増加につながります。

用語解説
ABテスト（えーびー・てすと）・・・ ABテストとは、ウェブサイトや広告の2つのバージョンを比較し、どちらがより効果的であるかをテストする手法です。例えば、異なるデザインや文言を用意し、ユーザーの行動や反応を比較します。最も成果が高いバージョンを選択することで、コンバージョン率の向上やユーザーエクスペリエンスの改善が期待できます。