INDUSTRY NEWS

2026年09月15日 ニュース

大阪市議会に民泊規制強化の条例改正案が提出。木造・鉄骨造は原則不可、1km以内の従業員常駐を義務化、10月施行へ

9月15日、大阪市議会が開会し、旅館業法に基づく民泊(簡易宿所)の開業規制を強化する条例改正案が提出されました。5月に特区民泊の新規受付を終えた大阪市が、「次の受け皿」となっていた旅館業法ルートにも網をかける内容です。9月30日に採決、10月中の施行が予定されています。

この記事の要点

  1. 既存住民がいる建物での新規開業は、木造・鉄骨造のアパート等を原則認めない(RC・SRC造を求める)
  2. 宿泊客の滞在中は、施設から1km以内に従業員の常駐を義務化
  3. 騒音防止と緊急時の対応方法を近隣住民に周知する規定を新設。9/30採決・10月施行見込み

改正案の内容

市が示した改正案の柱は3つです。2024〜25年度に市へ寄せられた騒音苦情のうち8割以上が木造・鉄骨造の建物で発生していたことが根拠とされています。

項目 現行 改正案
建物構造(他の入居者がいる場合) 制限なし 木造・鉄骨造は原則不可。RC造・SRC造など音漏れの少ない構造を求める
従業員の常駐 施設から1km以内に事務所等(駆けつけ体制) 宿泊客の利用中は1km以内への常駐を義務化
近隣への周知 努力義務 騒音防止・緊急連絡方法の周知を義務化

なぜ今なのか

大阪市には全国の特区民泊の9割以上・8,887施設が集中していましたが、住民からの苦情が相次ぎ5月末で新規受付を終了。その直後から旅館業法の「計画届」が月10〜20件から7月108件・8月約80件へ急増しました。市は「特区民泊の受付終了後に旅館業法で開業する動き」を見込んで、条例改正で対応する判断をしています。

108件7月の旅館業法「計画届」(従来は月10〜20件)
8割超騒音苦情のうち木造・鉄骨造の割合
10月施行予定

今後のスケジュール

7月31日パブリックコメント結果公表(26通116件、修正なし)
9月3日市が規制強化方針を発表
9月15日市議会に条例改正案を提出
9月30日採決予定
10月中施行予定

影響を受けるのは誰か

  • 大阪市内でこれから開業する方:他の入居者がいる集合住宅は、RC・SRC造でない限り事実上開業できなくなる
  • 戸建て・一棟貸し:「既存住民がいる建物」に当たらないため、構造規制の直接の対象外。ただし常駐・周知義務は適用
  • 既存の営業者:新規申請が対象。既存許可は直ちに影響しないが、市は既存施設の調査も進めている

オーナー様が今やること

  • 検討中の物件の構造(RC/SRC/木造/鉄骨)を登記簿・図面で確認する
  • 集合住宅なら、RC造物件への切り替えか、戸建て・一棟への方針転換を検討する
  • 1km以内に常駐できる管理体制(自社 or 管理業者)を用意する
  • 10月施行前に計画届を出す場合は、今の基準で審査されるか保健所に確認する

出典:読売テレビ(Yahoo!ニュース)

KYAKUDENの見解 ── オーナー様への影響

大阪市内で「特区民泊がダメなら旅館業で」と考えていた方には厳しい内容です。集合住宅の一室での開業はRC・SRC造に限られる見込みなので、物件の構造確認が最優先。戸建てや一棟は構造規制の対象外なので、大阪で続けるなら戸建て・一棟に軸足を移すのが現実的です。物件の住所と構造を教えていただければ、施行後も開業できるか無料で見ます。

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この記事の監修者住宅宿泊管理業者 国土交通大臣(01)第F06301号
萩原 一博
萩原 一博Kazuhiro Hagiwara
株式会社ADrim 客殿事業部 監修・住宅宿泊管理業務責任者
宅地建物取引士マンション管理士管理業務主任者行政書士AFP(日本FP協会認定)

大手資格学校での宅建講師の経験あり。不動産・マンション管理・許認可・資金計画の4分野の国家資格・認定資格を横断し、民泊の届出から管理規約・近隣調整・収支設計までを一体で監修。

当社は国土交通大臣登録の住宅宿泊管理業者として自社物件を運営しています。記事の内容は公開情報と実務経験に基づき、法令・条例は各自治体の公式資料で確認しています。運営代行会社として利害関係があるため、他社との比較では順位付けを行わず、公開情報のみを同じ軸で掲載しています。