民泊投資を始める前に、収益シミュレーションは欠かせません。「本当に儲かるのか?」「いくら投資すればいくら返ってくるのか?」具体的な数字で収益性を把握する方法を本記事で解説します。物件タイプ別のシミュレーション例も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
〜 目次 〜
収益シミュレーションの重要性
民泊投資で失敗する最大の原因は「収益の見込み違い」です。楽観的な見通しで始めてしまうと、赤字運営に陥るリスクがあります。
シミュレーションで確認すべきこと
- 月間・年間の予想収益:どれくらい売上が見込めるか
- 損益分岐点:最低何泊で黒字になるか
- 投資回収期間:初期投資がいつ回収できるか
- リスクシナリオ:稼働率が下がった場合の影響
⚠️ 甘い見通しに注意
「稼働率80%で月収50万円!」のような情報は、好条件が揃った場合の数字です。保守的に見積もることで、想定外の赤字を防ぎましょう。
収益計算の基本式
民泊の収益は、以下の式で計算できます。
📊 収益計算の基本式
売上 = 宿泊単価 × 稼働日数 + 清掃費収入
利益 = 売上 − 固定費 − 変動費
利益率 = 利益 ÷ 売上 × 100
主な収入項目
| 項目 | 内容 | 備考 |
|---|---|---|
| 宿泊料金 | 1泊あたりの料金×泊数 | メインの収入源 |
| 清掃費 | 予約ごとに徴収 | 実費を回収 |
| 追加人数料金 | 基本人数を超えた場合 | 設定は任意 |
主な支出項目
| 項目 | 種類 | 目安 |
|---|---|---|
| 家賃 | 固定費 | エリア・物件による |
| 光熱費 | 固定費 | 月1〜2万円 |
| Wi-Fi | 固定費 | 月5,000円前後 |
| 保険料 | 固定費 | 月2,000〜5,000円 |
| 清掃費 | 変動費 | 1回3,000〜8,000円 |
| OTA手数料 | 変動費 | 売上の3〜15% |
| 消耗品 | 変動費 | 1予約あたり300〜500円 |
| 運営代行費 | 変動費 | 売上の15〜25% |
稼働率の目安
収益シミュレーションで最も重要な変数は「稼働率」です。現実的な数値を設定しましょう。
稼働率の目安
| 条件 | 稼働率目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 新規物件(0〜3ヶ月) | 30〜50% | レビューがないため低め |
| 成長期(3〜12ヶ月) | 50〜70% | レビュー増加で上昇 |
| 安定期(1年以上) | 60〜80% | 人気物件は80%超も |
| 閑散期 | 40〜60% | 1-2月、6月、11月 |
| 繁忙期 | 80〜100% | GW、お盆、年末年始 |
💡 保守的に見積もる
シミュレーションでは年間平均稼働率50〜60%で計算するのがおすすめです。これで黒字が出るなら、実際の運営では余裕が生まれます。
【事例1】都心ワンルームの収益シミュレーション
東京23区内のワンルームマンションで民泊を運営する場合のシミュレーションです。
物件条件
- エリア:東京都新宿区
- 間取り:1K(25㎡)
- 定員:2名
- 家賃:10万円/月
- 宿泊単価:8,000円/泊
- 清掃費:3,500円/回
収益シミュレーション(月間)
| 項目 | 稼働率50% | 稼働率70% |
|---|---|---|
| 稼働日数 | 15泊 | 21泊 |
| 宿泊売上 | 120,000円 | 168,000円 |
| 清掃費収入(予約10件想定) | 35,000円 | 49,000円 |
| 売上合計 | 155,000円 | 217,000円 |
| 支出項目 | 金額 |
|---|---|
| 家賃 | 100,000円 |
| 光熱費 | 10,000円 |
| Wi-Fi | 5,000円 |
| 保険 | 3,000円 |
| 清掃費(実費) | 35,000円 |
| OTA手数料(15%) | 23,250円 |
| 消耗品 | 5,000円 |
| 支出合計 | 181,250円 |
📈 収益結果
- 稼働率50%の場合:月間利益 ▲26,250円(赤字)
- 稼働率70%の場合:月間利益 +35,750円(黒字)
- 損益分岐点:稼働率約60%(18泊/月)
【事例2】郊外一棟貸しの収益シミュレーション
郊外の一軒家を一棟貸しで運営する場合のシミュレーションです。
物件条件
- エリア:千葉県(東京から1時間圏内)
- 間取り:3LDK(80㎡)
- 定員:8名
- 家賃:12万円/月
- 宿泊単価:25,000円/泊
- 清掃費:8,000円/回
収益シミュレーション(月間)
| 項目 | 稼働率40% | 稼働率60% |
|---|---|---|
| 稼働日数 | 12泊 | 18泊 |
| 宿泊売上 | 300,000円 | 450,000円 |
| 清掃費収入(予約6件想定) | 48,000円 | 72,000円 |
| 売上合計 | 348,000円 | 522,000円 |
| 支出項目 | 金額 |
|---|---|
| 家賃 | 120,000円 |
| 光熱費 | 20,000円 |
| Wi-Fi | 5,000円 |
| 保険 | 5,000円 |
| 清掃費(実費) | 48,000円 |
| OTA手数料(15%) | 52,200円 |
| 消耗品 | 10,000円 |
| 支出合計 | 260,200円 |
📈 収益結果
- 稼働率40%の場合:月間利益 +87,800円
- 稼働率60%の場合:月間利益 +261,800円
- 年間利益(稼働率50%想定):約200万円
初期投資の回収シミュレーション
民泊を始めるための初期投資と、その回収期間をシミュレーションします。
初期投資の内訳
| 項目 | ワンルーム | 一棟貸し |
|---|---|---|
| 敷金・礼金 | 20〜30万円 | 24〜36万円 |
| 家具・家電 | 30〜50万円 | 80〜150万円 |
| 寝具・リネン | 5〜10万円 | 15〜30万円 |
| 消防設備 | 5〜20万円 | 10〜30万円 |
| 届出関連費用 | 5〜15万円 | 5〜15万円 |
| その他(雑貨、撮影等) | 5〜10万円 | 10〜20万円 |
| 合計 | 70〜135万円 | 144〜281万円 |
回収期間の目安
💰 投資回収の計算例
- 初期投資:100万円
- 月間利益:5万円(稼働率60%想定)
- 回収期間:100万円 ÷ 5万円 = 20ヶ月(約1年8ヶ月)
リスクシナリオの想定
最悪のケースも想定しておくことで、リスク管理ができます。
想定すべきリスク
- 稼働率の低下:競合増加、季節変動、レビュー低下
- 規制強化:条例変更、届出要件の厳格化
- 大規模修繕:設備故障、原状回復費用
- 空室期間:繁忙期以外の連続空室
リスクシナリオ別の収益
| シナリオ | 稼働率 | 月間利益 |
|---|---|---|
| 楽観 | 80% | +15万円 |
| 標準 | 60% | +5万円 |
| 悲観 | 40% | ▲3万円 |
| 最悪 | 20% | ▲10万円 |
⚠️ 撤退ラインを決めておく
「3ヶ月連続で赤字なら撤退」「累計損失が50万円を超えたら撤退」など、事前に撤退ラインを決めておくことで、傷が浅いうちに判断できます。
収益を上げるための施策
シミュレーションで収益が厳しい場合、以下の施策で改善を図りましょう。
売上を上げる施策
- リスティング最適化:写真、タイトル、説明文の改善
- ダイナミックプライシング:需要に応じた価格変動
- 複数OTAへの掲載:Airbnb + Booking.com + 直接予約
- レビュー獲得:高評価で予約率アップ
コストを下げる施策
- 自分で清掃:清掃費を削減(副業の場合)
- 光熱費の見直し:電力会社の乗り換え
- 消耗品の見直し:まとめ買いでコスト削減
- 運営の内製化:代行を使わず自分で運営
まとめ
収益シミュレーションは、民泊投資の成功・失敗を分ける重要なステップです。
📊 シミュレーションのポイント
- 保守的に見積もる:稼働率は50〜60%で計算
- すべてのコストを洗い出す:隠れたコストを見逃さない
- 損益分岐点を把握:最低何泊で黒字になるか
- リスクシナリオも想定:最悪のケースでも耐えられるか
- 撤退ラインを決める:事前に基準を設定
シミュレーションで黒字が見込める物件を選び、堅実な民泊投資を始めましょう。KYAKUDENの収支シミュレーターもぜひご活用ください。
📍 エリア別の収益ポテンシャル
| 新宿(月30〜50万円) | 渋谷(月25〜40万円) |
| 池袋(月20〜35万円・利益率高) | 箱根(月40〜80万円・一棟貸し) |
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