民泊経営において「稼働率」は収益を大きく左右する指標です。稼働率が10%上がるだけで、年間収益は数十万円変わることもあります。本記事では、稼働率を向上させるための実践的な施策を、すぐに取り組めるものから中長期的な戦略まで幅広く解説します。
稼働率と収益の関係
稼働率は、民泊の収益性を測る最も重要な指標の一つです。まず、稼働率の基本を理解しましょう。
稼働率の計算方法
📊 稼働率の計算式
稼働率(%)= 宿泊日数 ÷ 販売可能日数 × 100
例:月30日中18泊の予約 → 18 ÷ 30 × 100 = 60%
稼働率別の収益シミュレーション
宿泊単価10,000円、固定費月15万円の物件を例に、稼働率による収益の違いを見てみましょう。
| 稼働率 | 月間売上 | 月間利益 | 年間利益 |
|---|---|---|---|
| 40%(12泊) | 12万円 | ▲3万円 | ▲36万円 |
| 50%(15泊) | 15万円 | ±0円 | ±0円 |
| 60%(18泊) | 18万円 | +3万円 | +36万円 |
| 70%(21泊) | 21万円 | +6万円 | +72万円 |
| 80%(24泊) | 24万円 | +9万円 | +108万円 |
稼働率が10%違うだけで、年間収益に36万円もの差が生まれます。
すぐにできる施策
今日から取り組める、即効性のある施策を紹介します。
①即時予約をONにする
即時予約は、ゲストがホストの承認を待たずに予約を確定できる機能です。
- 検索結果で上位表示されやすくなる
- 予約率が最大2倍になるケースも
- ゲスト要件(本人確認済み等)で制限可能
②最低宿泊日数を見直す
最低宿泊日数を下げることで、予約のハードルを下げられます。
| 時期 | 推奨設定 |
|---|---|
| 平日 | 1泊〜 |
| 週末 | 2泊〜 |
| 繁忙期 | 2〜3泊〜 |
| 閑散期 | 1泊〜 |
③カレンダーを更新する
Airbnbのアルゴリズムは、カレンダーを頻繁に更新しているホストを優遇します。
- 週に1回以上はカレンダーを確認
- 3ヶ月先まで公開
- ブロック日は必要最小限に
💡 「隙間日」を埋める
予約と予約の間に1〜2日の空きができると、その日は予約が入りにくくなります。隙間日ができたら、最低宿泊日数を1泊に設定するか、価格を下げて埋めましょう。
価格戦略で稼働率を上げる
価格設定は稼働率に最も直接的に影響する要素です。
ダイナミックプライシング
需要に応じて価格を変動させる手法です。
| 状況 | 価格調整 |
|---|---|
| 繁忙期(GW、お盆等) | +50〜100% |
| 週末・祝前日 | +20〜50% |
| 平日 | 基準価格 |
| 閑散期 | −10〜20% |
| 直前(3日以内) | −15〜30% |
割引の活用
- 早期予約割引:1ヶ月以上前の予約に5〜10%オフ
- 直前割引:空いている日程を埋める
- 週割・月割:長期滞在を促進
- 新規ゲスト割引:初回予約を獲得しやすく
価格設定ツールの活用
| ツール | 特徴 | 費用 |
|---|---|---|
| PriceLabs | 高機能、日本対応 | 約$20〜/物件 |
| Beyond Pricing | シンプル、自動設定 | 売上の1% |
| Airbnb Smart Pricing | Airbnb内蔵 | 無料 |
💰 値下げ vs 空室
空室のまま日が過ぎるよりは、多少値下げしてでも予約を入れる方が収益的にはプラスです。特に直前の空きは、大幅割引してでも埋めることをおすすめします。
リスティング改善で稼働率を上げる
リスティングの質は、検索順位と予約率に直結します。
タイトルの最適化
- エリア名、駅名を含める
- 特徴、強みを明記
- 定員を記載
- 50文字以内に収める
写真の改善
- 枚数:20枚以上、理想は30枚以上
- メイン写真:最も魅力的な1枚を
- 明るさ:自然光を活かす
- 構図:広角で空間の広さを伝える
説明文の充実
- 物件の特徴、セールスポイント
- 周辺情報(観光地、飲食店、コンビニ)
- アクセス情報
- ターゲットへのメッセージ
アメニティの設定
検索フィルターに影響するため、漏れなく設定しましょう。
- Wi-Fi
- エアコン
- キッチン設備
- 洗濯機
- テレビ(ストリーミング対応)
- 駐車場(あれば)
複数OTAへの掲載
Airbnbだけでなく、複数のOTAに掲載することで露出を増やします。
主要OTAの特徴
| OTA | 特徴 | ターゲット |
|---|---|---|
| Airbnb | 個人ホスト中心 | 体験重視の旅行者 |
| Booking.com | 欧州に強い | ホテル利用者、インバウンド |
| Vrbo | ファミリー向け | グループ、長期滞在 |
| 楽天トラベル | 国内利用者多い | 国内旅行者、ビジネス |
⚠️ ダブルブッキングに注意
複数OTAに掲載する場合、チャネルマネージャーの導入を強くおすすめします。iCal連携だけではタイムラグがあり、ダブルブッキングのリスクがあります。
レビュー獲得で稼働率を上げる
レビュー数と評価は、検索順位と予約率に大きく影響します。
レビューが稼働率に影響する理由
- レビュー数が多いと検索上位に表示
- 高評価はゲストの安心材料
- レビュー0件の物件は敬遠されやすい
レビューを増やすコツ
- 期待を超える体験を提供:感動したゲストはレビューを書く
- チェックアウト後に依頼:感謝と共にさりげなく
- ホストから先にレビュー:ゲストへの投稿を促す効果
✉️ レビュー依頼メッセージ例
〇〇様
この度はご宿泊いただきありがとうございました。ご滞在はいかがでしたでしょうか?
もしご満足いただけましたら、レビューを投稿いただけると大変励みになります。今後の改善にも活かしてまいります。
またのお越しを心よりお待ちしております。
シーズン別の対策
繁忙期と閑散期では、取るべき戦略が異なります。
繁忙期の戦略
- 価格を上げる(+50〜100%)
- 最低宿泊日数を上げる(2〜3泊〜)
- 直前予約も強気の価格で
閑散期の戦略
- 価格を下げる(−10〜20%)
- 最低宿泊日数を下げる(1泊〜)
- 長期滞在割引を充実
- ビジネス利用をターゲットに
年間カレンダーを把握する
| 時期 | 需要 | 戦略 |
|---|---|---|
| 1月(正月以降) | 低 | 値下げ、長期滞在誘致 |
| 3〜4月 | 高(桜) | 強気の価格設定 |
| 5月(GW) | 最高 | 最高値設定 |
| 6月 | 低 | 値下げ、キャンペーン |
| 7〜8月 | 高(夏休み) | 強気の価格設定 |
| 10〜11月 | 高(紅葉) | 強気の価格設定 |
| 12月 | 高(年末) | 強気の価格設定 |
まとめ
稼働率向上は、複数の施策を組み合わせて継続的に取り組むことが重要です。
📈 稼働率アップのポイント
- 即時予約ON:予約のハードルを下げる
- 価格を柔軟に調整:需要に応じたダイナミックプライシング
- リスティングを改善:写真、タイトル、説明文
- 複数OTAに掲載:露出を最大化
- レビューを増やす:検索順位と信頼性向上
- シーズンに合わせた戦略:繁忙期と閑散期で変える
まずは今日からできる施策から始めて、PDCAを回しながら改善を続けましょう。
📍 高稼働率が狙えるエリア
| 浅草(稼働率70〜85%) | 新宿(稼働率65〜80%) |
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