Airbnbやbooking.comなどのOTA(オンライン旅行代理店)は集客力がある反面、10〜15%の手数料がかかります。直接予約サイトを持つことで、手数料を削減し、リピーターを獲得しやすくなります。本記事では、民泊の直接予約サイトを作る方法を、初心者にも分かりやすく解説します。
直接予約サイトを持つメリット
OTAに頼らない直接予約サイトには、多くのメリットがあります。手数料削減だけでなく、ブランディングやリピーター獲得の観点からも重要です。
①OTA手数料の削減
主要OTAの手数料率は以下の通りです。直接予約なら、これらの手数料がかかりません。
| OTA | ホスト手数料 | ゲスト手数料 | 合計負担 |
|---|---|---|---|
| Airbnb | 3% | 約14% | 約17% |
| Booking.com | 15% | 0% | 15% |
| Vrbo | 5% | 約6〜12% | 約11〜17% |
| 楽天トラベル | 7〜10% | 0% | 7〜10% |
💰 手数料削減の効果
年間売上500万円の物件でOTA手数料が15%の場合、年間75万円が手数料として消えています。直接予約が30%を占めれば、年間22.5万円の削減が可能です。
②リピーター獲得
OTA経由のゲストは、次回もOTAで検索するため、競合物件に流れやすい傾向があります。直接予約サイトを持ち、メールアドレスを取得することで、以下のアプローチが可能になります。
- リピーター向け割引の案内
- 繁忙期の早期予約案内
- 新規物件のお知らせ
- 地域のイベント情報の配信
③ブランディング
自社サイトは、あなたの民泊のブランドイメージを自由に表現できる場所です。OTAでは同じフォーマットで掲載されるため差別化が難しいですが、独自サイトなら物件の世界観を存分に伝えられます。
④価格設定の自由度
多くのOTAには「価格の一致」に関するポリシーがありますが、直接予約サイトでは特典を付けることで実質的な割引が可能です。
- 直接予約限定の早期チェックイン
- 直接予約限定のレイトチェックアウト
- 直接予約限定のウェルカムギフト
- 長期滞在割引
直接予約サイトに必要な機能
予約を受け付けるためには、以下の機能が必要です。サイト構築の前に、必要な機能を整理しておきましょう。
必須機能
| 機能 | 説明 | 重要度 |
|---|---|---|
| 空室カレンダー | リアルタイムで空室状況を表示 | ★★★★★ |
| オンライン予約フォーム | ゲストが予約を完了できる仕組み | ★★★★★ |
| オンライン決済 | クレジットカード決済対応 | ★★★★★ |
| 自動返信メール | 予約確認メールの自動送信 | ★★★★☆ |
| OTA連携 | ダブルブッキング防止 | ★★★★★ |
あると便利な機能
- 多言語対応:外国人ゲスト向けに英語・中国語対応
- クーポン機能:リピーター向け割引の発行
- レビュー表示:過去のゲストレビューを掲載
- 周辺情報ページ:観光スポットやアクセス情報
- FAQ:よくある質問をまとめて対応工数を削減
サイト構築の3つの方法
直接予約サイトを作る方法は大きく3つあります。予算、スキル、時間に応じて最適な方法を選びましょう。
①予約システム(SaaS)を利用する
民泊向けの予約管理システム(PMS)には、直接予約用のサイト機能が搭載されているものがあります。最も手軽に直接予約サイトを持てる方法です。
💡 おすすめの理由
予約管理、OTA連携、カレンダー同期、決済がすべて一つのシステムで完結。技術的な知識がなくても始められ、ダブルブッキングのリスクも低減できます。
代表的なサービスを比較します。
| サービス名 | 月額費用 | 特徴 |
|---|---|---|
| Beds24 | 約3,000円〜 | 海外製だが日本語対応、多機能でOTA連携豊富 |
| RESERVA | 無料〜 | 国産、シンプルで使いやすい、無料プランあり |
| Airhost | 要問い合わせ | 国産PMS、民泊特化、サポート充実 |
| Hospify | 約5,000円〜 | 直接予約に強い、ブランディング重視 |
②WordPress+予約プラグイン
WordPressで独自サイトを構築し、予約機能をプラグインで追加する方法です。デザインの自由度が高く、ブランディングにこだわりたい場合に適しています。
おすすめの予約プラグインは以下の通りです。
- Jetwp Booking:宿泊予約に特化、カレンダー表示が美しい
- Amelia:予約管理全般に対応、決済連携も可能
- Booking Calendar:無料版でも基本機能は十分
- MotoPress Hotel Booking:ホテル・民泊向けに設計
⚠️ 注意点
WordPressでの構築は自由度が高い反面、OTAとのカレンダー同期を手動で設定する必要があります。iCal連携で対応できますが、リアルタイム同期ではないため、ダブルブッキングのリスクがあります。PMSとの併用を推奨します。
③ノーコードツールで作成
WixやSquarespaceなどのノーコードツールでも、予約機能付きのサイトを作成できます。
| ツール | 月額費用 | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|
| Wix | 約1,800円〜 | テンプレート豊富、操作が簡単 | 予約機能は別途追加費用 |
| Squarespace | 約2,000円〜 | デザイン性が高い | 日本語サポートが弱い |
| STUDIO | 無料〜 | 国産、日本語対応完璧 | 予約機能は外部連携が必要 |
直接予約サイト構築の手順
ここからは、最も手軽なPMS(予約システム)を利用したサイト構築の具体的な手順を解説します。
Step1:PMSの選定と登録
まず、自分の運営規模と予算に合ったPMSを選びましょう。1〜2物件の小規模運営なら、無料プランのあるRESERVAや、低価格のBeds24がおすすめです。
- PMSの公式サイトにアクセス
- 無料トライアルまたはアカウント作成
- 物件情報(名前、住所、部屋数)を登録
- 料金設定(基本料金、清掃料金、追加人数料金)
- 写真と説明文のアップロード
Step2:OTA連携の設定
ダブルブッキングを防ぐため、OTAとのカレンダー連携を設定します。
🔗 連携方法
- API連携:リアルタイムで同期、最も確実(対応PMSが必要)
- iCal連携:15分〜数時間ごとに同期、多くのサービスで対応
- チャネルマネージャー:複数OTAを一元管理、中〜大規模向け
Step3:決済システムの設定
クレジットカード決済を受け付けるために、決済システムを連携します。多くのPMSは以下の決済サービスに対応しています。
- Stripe:世界標準の決済サービス、手数料3.6%
- Square:シンプルな操作性、手数料3.25%
- PayPal:海外ゲストに馴染みがある、手数料約4%
Step4:サイトのカスタマイズ
PMSの予約ページをカスタマイズして、ブランドイメージを反映させましょう。
- ロゴの設定
- ブランドカラーの設定
- ヘッダー画像の設定
- 物件の魅力が伝わる写真の配置
- 詳細な説明文の追加
Step5:独自ドメインの設定
信頼性を高めるため、独自ドメインを設定することをおすすめします。「〇〇.beds24.com」より「〇〇-stay.com」の方がプロフェッショナルな印象を与えます。
| ドメイン取得サービス | 年間費用 | 特徴 |
|---|---|---|
| お名前.com | 約1,000円〜 | 国内最大手、サポート充実 |
| ムームードメイン | 約1,000円〜 | 管理画面がシンプル |
| Google Domains | 約1,400円〜 | Googleサービスとの連携が容易 |
直接予約を増やす集客方法
サイトを作っただけでは予約は入りません。直接予約サイトへの集客方法を解説します。
①OTAからの誘導
OTAで宿泊したゲストに、チェックアウト後のメッセージで直接予約サイトを案内します。ただし、OTAの規約に抵触しないよう注意が必要です。
💡 規約違反にならない方法
宿泊中に渡すウェルカムカードや、チェックアウト後のサンキューメールで「次回は公式サイトからご予約いただくと特典があります」と案内。OTAのメッセージ機能ではなく、対面や宿泊後の直接連絡で案内するのがポイントです。
②Google検索対策(SEO)
「〇〇(地域名) 民泊」「〇〇 貸別荘」などのキーワードで検索上位を狙います。
- 物件名+地域名でGoogle マイビジネスに登録
- ブログ記事で周辺観光情報を発信
- タイトルタグ、メタディスクリプションの最適化
- 物件ページの情報を充実させる
③SNS活用
Instagram、Facebook、Xを活用して、物件の魅力を発信しましょう。
| SNS | 特徴 | 投稿内容例 |
|---|---|---|
| 写真映えする内装・景色 | 物件写真、周辺観光スポット、ゲストの様子 | |
| 長文投稿可、年齢層高め | イベント情報、お得なプラン告知 | |
| X | 拡散力が高い | 空室情報、直前割引、地域の話題 |
④リピーター向けメルマガ
一度宿泊したゲストのメールアドレスを取得し、定期的にメルマガを配信します。
- 季節のおすすめプラン
- リピーター限定割引
- 地域のイベント情報
- 新規物件のお知らせ
📧 メルマガ配信のコツ
配信頻度は月1〜2回程度が適切。繁忙期の2〜3ヶ月前に「早期予約特典」を案内すると、直接予約を獲得しやすくなります。Mailchimp、SendGridなどの無料ツールで始められます。
直接予約サイト運営の注意点
直接予約サイトを運営する際に気をつけるべきポイントを解説します。
ダブルブッキング対策
OTAと直接予約の両方で予約を受け付ける場合、ダブルブッキングのリスクがあります。以下の対策を必ず行いましょう。
- PMSでの一元管理:すべての予約を一つのシステムで管理
- リアルタイム連携:可能な限りAPI連携を使用
- 定期的な確認:毎日カレンダーを目視確認
- バッファ設定:予約と予約の間に1日の空きを設ける
キャンセルポリシーの明記
OTAにはキャンセルポリシーが明記されていますが、直接予約サイトでも明確に記載しておく必要があります。
📋 キャンセルポリシー例
- 30日前まで:無料キャンセル
- 14日前まで:50%のキャンセル料
- 7日前以降:100%のキャンセル料
利用規約・プライバシーポリシー
直接予約を受け付ける場合、利用規約とプライバシーポリシーをサイトに掲載する必要があります。ゲストの個人情報を取り扱うため、個人情報保護法に基づいた対応が求められます。
まとめ
直接予約サイトは、OTA手数料の削減、リピーター獲得、ブランディングの観点から、民泊運営に大きなメリットをもたらします。
🌐 直接予約サイト構築のポイント
- 手軽に始めるなら:PMSの直接予約機能を活用
- デザインにこだわるなら:WordPress+予約プラグイン
- 最も重要なのは:OTAとの連携によるダブルブッキング防止
最初からすべてを完璧にする必要はありません。まずはPMSの直接予約機能から始めて、予約が増えてきたらサイトを充実させていくアプローチがおすすめです。直接予約の比率が上がれば、収益性は確実に向上します。ぜひ取り組んでみてください。
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