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ブラックなWEB広告代理店の実態
~就活時の会社の見極めポイントを紹介~

ブラックなWEB広告代理店の実態~就活時の会社の見極めポイントを紹介~

皆さんはWEB広告代理店について、どのようなイメージをお持ちでしょうか?
ブラック煌びやかな業界稼げるなど、様々なイメージがあるかと思います。

今回はそんなWEB広告代理店のブラックな部分に焦点を当て実態を紹介するべく、
過去にWEB広告代理店に勤められていた弊社のパートナー様など7名にヒアリングを行い、
なぜWEB広告代理店がブラックと言われるのか
実際にあったブラックな話
ブラックではないWEB広告代理店を探す際のポイント
をまとめてみました。

WEB広告代理店がブラックと言われる理由

なぜ、WEB広告代理店はブラックと言われるのか。
ヒアリング時にWEB広告代理店がブラックだと感じるポイントを伺ったところ、
多くの票が「長時間労働」に集まる結果となりました。
次いで、精神的な辛さがランクインしています。

WEB広告代理店がブラックだと感じるポイント

私自身、過去にブラック寄りなWEB広告代理店に勤めておりましたが、
どの会社も同じような不満を抱えてるんだな…という印象を受けました。
当時も長時間労働は問題になってはいましたが、解決には至らなかったのを覚えています。

何故、多くの会社で長時間労働が問題となるのか。
原因は様々かと思いますが、1番はリソース不足による業務過多であると感じています。

案件数や仕事量に対して、人員が足りていないことで業務時間が長くなり、長時間労働を引き起こしているように思います。

実際に業務過多による長時間労働が発生していたケースとして、下記のようなものがありました。
・営業~広告運用を1人が担当しており、日々の運用業務や資料作成など業務範囲が広すぎる
・担当案件数が20を超えるなど、調整業務やレポート作成だけで定時を迎えてしまう

どちらも広告成果の改善を考える余裕などなく、クライアント受けも良くないように感じます。
他にもクライアント折衝ノルマ体育会的な社風による精神面での疲労により、ブラックと感じる方もいるようです。

実際にあったブラックな話

リソース不足による業務過多については、ヒアリング時にも多くの方が挙げていました。
パートナー様の中でも、特に長時間労働が常態化していた広告運用担当のAさんのケースについて、許可をいただいたので当時の1日のスケジュールをご紹介します。

9:00   前日の配信結果確認、配信調整①(約10案件分)
10:00 クライアントとの定例MTG①
11:00 前日の配信結果確認、配信調整②(約10案件分)
12:00 社内定例MTG①
12:30 昼休憩(管理画面を見ながら)
13:00 週次レポート作成(3社分)
14:30 クライアントとの定例MTG②
15:30 成果不調な案件の分析
17:00 社内定例MTG②
17:30 新規提案の資料作成
19:00 社内定例MTG③
20:00 接待
23:00 帰宅
23:30 広告用バナー作成
24:30 入稿
26:00 業務終了

皆さんお気づきでしょうか…
20時に接待を行い、23時に帰宅後「広告用バナー作成」「入稿」の対応をしています。

Aさんは当時入社2年目、20案件・月間運用金額70,000,000円ほど担当されていたとのことです。
私自身、広告運用の担当をしていますが20案件を担当するとなると、寝る暇もなく休日に仕事をしても捌ききれないのではと思ってしまいます。

仕事に追われ時間がないのはもちろんのこと、1案件に掛けられる時間も限られており、
成果改善へ向けたプランニングも満足に出来ない状態であったため、毎日のように社内の営業担当・クライアントからクレームが来ていたとのことです。

Aさんは「このままでは身が持たない」と判断し退職、その後フリーランスとして独立されています。
Aさんの周りでも追い詰められて退職された方が多数いたようですが、
共通して体力面・精神面の両方で負荷が掛かり過ぎたことが原因で退職されたようです。

実際にどのような負荷が掛かっていたのか伺ったところ、以下の回答を得ることができました。
体力面:睡眠不足泊まり込み(入社後3日間は帰宅できず)
精神面:広告成果へのプレッシャーミスをした際に社内外から詰められる

Aさんの他にもリソース不足による長時間労働を経験された方は多く、
「長時間労働」が原因でWEB広告代理店がブラックと言われること、またWEB広告代理店の離職率が高いと言われる原因の1つなのだと強く感じました。

なぜリソース不足になるのか

WEB広告代理店で広告運用の担当をする身として、
なぜ多くの企業でリソース不足となるのかを考えてみました。

大きく、以下の3つが原因なのではないでしょうか。
求める人材が集まらない
引継ぎや教育に時間が掛かる
業務が効率化されていない

求める人材が集まらない

人員が足りていないWEB広告代理店では、即戦力となる社員を求め経験者のみの採用を行っていることもあります。
しかし、1度WEB広告代理店などで働きスキルを身につけた経験者は、
より働きやすい環境を求め独立または大手代理店に転職をするか、自社サービスのWEBマーケティング担当のポジションへ転職をする方が多数です。
よほど好待遇で魅力的な条件で募集を行っているか、「この人と働きたい」など何か他社とは違う強みがない限り、経験者採用は中小WEB広告代理店には難しいのだと感じています。

引継ぎや教育に時間が掛かる

退職者が出る時には案件の引継ぎが、また新たに社員が入社した時には教育が必要となります。
未経験者の方が入社された場合には、広告について1から説明をする必要があり、多くの時間を費やすことかと思います。
どの業界でも言えることですが、人員が定着しない会社では引継ぎ・教育が多く発生します。
引継ぎ・教育には少なからず時間が掛かり、頻繁に発生する会社では担当者の業務時間を圧迫してしまっているのではないでしょうか。

業務が効率化されていない

WEB広告運用の仕事をしていると、非常に多くの作業が発生します。
日々の配信・成果チェック、要因分析、レポート作成や広告用バナーの作成など様々です。

日々の配信状況を確認するにも、ツール導入による業務効率化が出来ていない場合には、
配信媒体数×担当案件数の管理画面をチェックする必要があります。
担当クライアント数が多い場合には前日の成果確認だけで午前中が終わってしまう、ということもあるのではないでしょうか。

また時間が掛かる業務として他にはレポート作成が挙げられます。
レポーティングツールを導入し正しく設定されている場合には数分でレポート作成が完了しますし、
データポータル(※)を導入している場合にはデイリーでクライアントへ配信状況を共有することが可能となります。
※Googleが提供しているレポーティングが可能なツール。

しかしレポーティングツールが導入されていない場合、各媒体の管理画面からデータをダウンロードし、Excelなどを使用してレポートを作成する必要があります。
人間による作業が発生する分ミスが生まれることもあり、数値が合うまで修正・再作成が必要となってしまいます。

このように、ツールを導入していれば業務時間を短縮することができますが、
ツール導入が進んでいない(または活用されていない)企業では、担当者の業務時間を圧迫しリソース不足へと繋がっているように感じます。

ブラックではないWEB広告代理店の見極め方

最後に、就職活動や転職活動をされている方々に向けて、
ブラックではない(リソース不足による業務過多が多発していない)と考えられるWEB広告代理店のポイントを紹介します。

当然、人によってブラックな会社だと感じるポイントは違いますが、
実際にWEB広告代理店に勤める人が紹介するポイントとして参考になればと思います。

新人が成長しやすい環境が整っている

1つ目のポイントは、新人が成長しやすい環境にあるかという点です。

人員が足りていない会社では、教育に時間を割く余裕のあるケースは少なく、
ほとんどサポートのない形式だけのOJTが行われているように思います。
このような環境の場合、新入社員・クライアント(またはフロント担当)の双方が不満を感じてしまっているのではないでしょうか。

一方、新入社員に対しての教育制度が整っている場合、
新人教育に時間を掛ける余裕があることと、社員に対して基礎から着実に成長してほしいという考えを会社が持っているように感じます。

教育制度が整っていると感じる具体例としては、下記のようなものが挙げられます。
実践だけでなく座学で基礎から学べる環境がある
メンター制度など、先輩社員の担当案件サポートを通じて業務を学ぶことができる
社内wikiの活用など、事例やナレッジが蓄積されている

WEB広告の仕事は、業務を通じて仕事を覚える部分も存在しますが、それは基礎的な知識・考え方が理解できた上でのことです。

先輩社員とペアで案件担当をする会社や、入社後しばらくは研修を通じて基礎知識の理解をするなど、
教育にしっかりとリソースを割いている会社も存在しますので、各社の教育制度も気にしてみてください。

キャパシティ以上の案件数を抱えていない

2つ目のポイントは、担当案件数についてです。
担当者・案件のレベルにもよるため、案件数が少なければ良い・多ければと悪いといった意味ではありません。
ただ誰しもキャパシティがあり、キャパシティ以上の案件数を抱えることが常態化しているのは業務過多・人員不足の問題を抱えているように感じます。

冒頭でご紹介したAさんのように、ハードな案件を20案件担当できる超人も稀に存在しますが、
各案件に時間を掛けて分析・改善・提案をするとなると5~10案件程度(※)が現実的なように感じます。
※運用媒体数、KPI達成難易度などによる

案件によるレベルの違いについて、イメージがつきやすいよう極端な例を図に表してみました。

案件によるレベルの違い

どちらも商材への理解は必要なものの、求められる運用知識・スキルは違ってきます。
「難易度高」の案件を運用できる能力のある人は多くが「難易度低」の案件も運用できますが、
「難易度低」の案件しか運用経験がない場合、「難易度高」の案件を運用するのは簡単ではありません。

「難易度低」の案件と比較し、
「難易度高」の案件では成果分析・改善や媒体ごとの最適な配信バランス調整、レポート作成の効率化、バナー作成など工数の掛かる作業が多く、1人で20案件を運用することは不可能(キャパシティオーバー)と思われます。

キャパシティーオーバーとなった場合、
体力面・精神面の両方で負荷が掛かり、心身共に疲弊してしまいます。

このような事態を避けるため、選考の面接時など広告運用の担当者と話す機会がある場合には、
担当業務の範囲(営業/運用/分析など、どこからどこまで担当しているのか)
担当案件数、媒体数
1週間のうち1案件に掛けている時間
平日夜や休日の過ごし方
などを質問してみると、参考になる情報を得られるかと思います。

案件が属人化していない

3つ目は、案件が属人化していないかという点です。
属人化とは特定の人物しか情報を把握できていないことを意味します。
広告運用において案件が属人化している状態とは、担当者しか案件情報を把握していない状態や、その人にしか運用できない(再現性がない)状態を指します。

属人化の1番の弊害は、他者にサポートをお願いできない環境に置かれている点で、
仮に自分が体調を崩した場合でも最低限の運用調整・タスク対応(レポート作成など)をしなくてはなりません。

また、属人化している案件から得られた運用ナレッジが社内共有されていない場合、
社内の運用担当者のレベルにも差が生じ、運用担当者ごとにサービスの質が変わってくるという問題も生じます。

案件の属人化は、各案件に複数の担当者をアサインすることや、得られた運用ナレッジの社内共有が進んでいる場合には比較的避けやすい環境にあるのではないかと思われます。

教育環境と重なる部分もありますが、
社内での広告運用サービスの質均一化への働き
1案件あたりの担当者数
社内でどのようなナレッジ蓄積を行っているか
などを面接時に質問することで、案件の属人化状況を知る参考情報が得られるかと思います。

その他

他にもインバウンド(紹介など)の案件が中心なのか、気軽に相談などがしやすい社風か、離職率・平均勤続年数など、どのような会社かを見極めることができる要素は多々あります。
また入社前にインターンをすることで、実際に社員が働いている様子や面接では知ることのできない部分を知ることもできます。
入社後のミスマッチを減らすためにも、本当にこの会社で良いのか、また考えるのに必要な情報は得ているか、時間を取って考えることをおすすめします。

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